Athletic vs Osasuna
05.01.22.sabado
日時:第20節 2005年1月22日(土)
対戦:アスレティック vs オサスナ
結果:4−3
得点:1−0 15分 パブロ・ガルシア
2−0 48分 ウェボ
3−0 56分 プニャル
3−1 60分 ジェステ
3−2 65分 ジェステ
3−3 83分 ティコ
3−4 89分 ジューレン・ゲレーロ
審判:エスキーナス・トーレス(マドリー)
退場:ジェステ(アスレティック、90+1分、黄紙二枚)
警告:エチェベリア、ジェステ(アスレティック)
モラレス、クラベーロ、モハ、パブロ・ガルシア(オサスナ)

サンマネスでよい試合をすることで有名なオサスナが、まんまと3点を先制しながら、33分間で4点を返されて逆転負けを喫した。

この試合の疑問としては、「なぜ前半から極めて上手く機能していたオサスナの守備組織があのように崩壊してしまったのか」という一点に尽きる。

まず失点の場面を詳細に見てみると、1点目はクルチャガのポジショニングミスから発生している。
あの時点での配置は図1のようになっており、クルチャガはジョレンテに対してゴールよりもライン側にポジションを取り過ぎている。
このために、サイドから中央にボール入った際、それを受けるでっかいジョレンテに綺麗にボールをスクリーンされたままゴール方向へと回られてしまい、その後は、図2のように一つづつマークがずれてジェステがフリーになってしまった。
左サイドのクラベーロがジェステについていればよさそうなものだが、どうしてもジョレンテをマークに行くホセチョをカバーするために中央へ寄らなければならいので、サイドに逃げるジェステを見ることはできない。

この場面で、最初の段階では、2対3でオサスナの守備陣が数的優位を保っている。
それを失ったのはクルチャガのポジショニングのミスのためであり、個人的なミスがこの失点を呼んだ。
特に相手がでかい(193cm)の場合は、相手とゴールの間に身を置かないと、ぶつけられた背中を軸にして回られた場合、絶対に対処不能な状態に陥る。

2点目は、エリアやや外側右からのジェステのフリーキックからだった。
ゴールシーンだけを見ればゴラッソでしょうがないようにも見えるが、その前の段階で、無意味なエリア近辺でのハンドからこのチャンスを与えていた。

3点目は、図3のような状況からうまれた。

右サイドでイラオラ(アスレティック右サイドバック)がボールを持った時に、オサスナ左サイドバックのクラベーロがそのれに対処するために出て行った。

しかしながら、この83分の時点で、アトレティコは既に総攻撃に入っており、左右の中盤に位置していたエスケーロ、ホセバ・エチェベリアがフォワードと同じ高さまで上がり、ジェステ、ジョレンテと共に4トップの形をとっていた。

このため、サイドバックが抜けた時点で、ペナルティーエリア周辺は、4対3で守備側に不利な状況になっていた。

イラオラのクロスが32番のジョレンテに入った後は、

右にいた17番のホセバ・エチェベリアにパス
エチェベリアはディフェンスを引き付けた後、ジョレンテに戻す
ちょっと足の会わなかったジョレンテはそれでも強引にシュート
ディフェンスに跳ね返されたボールをティコが落ち着いてゴールに沈める

という過程を経て3−3の同点となった。
ティコがフリーになったことから、それをマークすべきパブロ・ガルシアのミスのように見えるが、そもそも数が足りていない最終ラインをカバーすべく、ボランチは「戻り過ぎ」にならざるを得ないところに問題がある。

この時点でなにが間違えだったか、と考えると、ディフェンスの対応が間違っている。
まず、相手が4枚のフォワードを貼り付けた状態で中盤が前でプレッシャーをかけようとすれば、必然的にラインの間が開く、そこを抜けられ、サイドバックが前に引き出されては余計に後ろの人数が足りなくなる。

この場合、既に試合は残り10分ほどなのだから、ゾーンディフェンスを信用するよりも、守備の人数を一人増やして、1−5−4−1のように組み、最前線にスピードに優れる選手を置いてカウンターを狙った方がより実際的であると考えられる。

試合後、ハビエル・アギーレは、「リーガ最悪の守備」と自らのチームを切り捨てたが、この場合は監督の対応が間違えていた、と言う方が正しい。

さらに言えば、4点目も3点目とほとんど同じような文脈から生まれている。

以上をまとめると、この「世紀の大逆転」は、

・ポジショニングのミス
・エリア近くでハンドを犯したミス

の二つの個人的なミスに

・ジェステの正確なシュート

がアスレチックに火をつけ、

・前に出る相手に対応しなかったベンチのミス

が更なる攻撃を呼び込んで逆転に到った、という話に落ち着く。

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