Deportivo vs Real Madrid
05.02.26.sabado
日時:第25節 2005年2月26日(土)
対戦:デポル vs マドリー
結果:2−0
得点:1−0 7分 ルケ
2−0 13分 パボン(OG)
審判:ホセ・ハビエル・ロスサントス・オマール(バスク)
警告:アンドラデ、ビクトル(デポル)
グラベセン、サムエル(マドリー)

まず、先発の図を見て、マドリーの右サイドバックにラウル・ブラボの名前があるが、先週のユベントス戦の途中でミチェル・サルガドが怪我をして以来、彼がそのポジションを務めている。

ご承知の通り、ブラボは典型的な左利きで、本職はサイドバックながら、そのスピードをかわれて時には左センターバックとしてもプレーしていた。
しかしながら、右足で正確なボールを蹴ることは出来ないため、中央より右のポジションでプレーする場面は、少なくとも記憶の範囲内ではなかった。

そんな彼が右サイドを務める理由は、他の場所でも書いたのですが、ルシェンブルゴのサイドバックにはスピードが不可欠であり、そのため、無理を押してでも、最終ラインで最も速い人間をその場所に置かざるを得ない。

思い起こしてみれば、シーズン前、カマーチョが、「守備のできる中盤と、右サイドバックのバックアップを取ってくれ」と会長に懇願していた。
そして、右サイドとしては、ベンフィカのミゲルとパナシナイコスのセイタリディスが候補に挙がっていたが、フロレンティーノ・ペレスは心機一転、オーウェンを獲得した。

この事件が、カマーチョ辞任の遠因となったわけだが、しかるに、サルガドが壊れるとサイドバックらしい右サイドバックがいない、という現在の状況に、カマーチョの怨念を見出すことも可能である。

ちなみに、この場所で応急処置的に使われてきた、パボン、メヒア、アルベロア、というのは、基本的にマドリーBのセンターバック出身であり、この日出場したパレンシアはBの右サイドバックである。

もう一つ、この日のマドリーで目を引くのはポルティージョの存在である。

これまた、ご存知のように、ケイロスに何度か使われたのも束の間、あっという間に信頼を失い、彼の代わりに右サイドのヌニェスが抜擢されたりもした。
今シーズンは開始前の時点でカマーチョの構想から漏れ、イタリア方面に出向したが、満足な成果は得られず、モリエンテスの移籍を機に復帰した。

そして巡ってきた先発のチャンスだったが、一度、目の醒めるようなミドルシュートを放った以外は鳴かず飛ばず。
最終的には、2−0と負けている状態でセラデスと交代させられてしまった。
フォワードたるものが2点も負けている状況でボランチと交代させられる、というのは、それだけでも沽券に関わる問題なのだが、その後の変更を眺めてみると、フィーゴが左サイドに出て、ソラーリが右フォワードのような場所に移っている。

これは、「ポルティージョをフォワードに置くくらいなら、ソラーリを置いた方がましだ」というメッセージとして受け取ることができる。

去年はヌニェスで今年はソラーリ、フォワードにとっては切ない話である。

以上がマドリーの人手不足についてでありまして、以下にデポルティーボ監督、イルレタ・ゴジェナの周到というか老獪な技について。

とりあえずこの試合のビデオをお持ちの方は、デポルのコーナーキックに注目していただきたいのですが、まず、開始50秒のコーナーでは、ペナルティーエリア内に5人の選手を置いていた。

その後、7分、13分に次々と得点が入り、デポルが2点をリードする。

そして、これ以降のコーナーキックでは、エリア内に3人しか置いていない。
これは、20分、21分、27分、58分のコーナーに置いて確かである。

長く蹴ったり、短く蹴ったり、バリエーションは色々だが、基本的に、このような配置から始まっている。

「そうか、デポルは2点リードした状況では相手のカウンターを警戒してエリア内には3人しか入れないのか」などと思って見ていると、69分に、このような配置が見られた。

ボールに近い3人は、これまでとほぼ同じ場所におり、「ああ、またこのパターンか」と油断していると、ディフェンスの裏側にこっそりと人が増えている。

この図からは、一番近くにいるマドリーの選手が彼をマークしているように見えるが、実際はコーナー方向を見ていて気付いてはいなかった。

意図的に相手を錯覚させておいて、その裏を突く、というは、その昔から、戦上手と呼ばれる人々が用いてきた手法でもある。

デポルの不調に対して、「イルレタが長く居すぎてマンネリなんじゃないか」という声も大きいが、こういう細かい技を仕掛けられるのは、就任期間が長いおかげだと考えられますので、そのような点に注目するのも一興ではなかろうかと。

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