Deportivo vs Villarreal
05.04.10.domingo
日時:第31節 2005年4月10日(日)
対戦:デポル vs ビジャレアル
結果:1−1
得点:1−0 64分 ルケ
1−1 85分 アルソ
審判:テイセイラ・ビティエネス(カンタブリア)
警告:−(デポル)
センナ、アルアバレーナ(ビジャレアル)

現在、スペインで最も好調なチームといわれるビジャレアルについて。

ビジャレアルは、この試合においては、ディフェンスラインに、ハビ・ベンタ、ゴンサロ・ロドリゲス、キケ・アルバレスといった選手を欠いているが、中盤から前方は基本的にこのメンバーが中心となる。

システムを一言でいえば、1−4−3−1−2であるが、その攻撃での動きは、図1のようになっている。

まず、もっとも特徴的な動きを行うのは、右中盤のソリンであり、中盤の身でありながら、攻撃においてはフォワードすら追い越す。

次に特徴的なのは、トップのグアイレの動きであり、ボールの位置により左右は変わるが、常に相手ディフェンスラインの裏を狙っている。

中盤の底に位置するホシコには矢印がかかれていないが、彼はいわゆる「ボールの後ろの人」であり、常にボールよりも低い位置に構えて相手のカウンターに備える。

攻撃における彼らの動きをまとめた、典型的な配置図は図2のようになる。

グアイレが相手ディフェンスラインを押し下げ、フォルランはその一つ後ろのスペースを使う。

ソリンは左前方に大きく開き、センナ、もしくは右サイドバックが右へ開く。

これらの動きはなにを意図しているかといえば、センナと二人のフォワードの間に、リケルメ用スペースをつくりだすことにある。

基本的に中央寄からやや左寄りを生息範囲とするリケルメは、チーム全体で作り出した空隙でボールを受けることで、楽にプレーをすることができる仕組みになっている。

このリケルメ用のスペースを、キザな言葉で表せば、「玉座」ということになる。

それを提供する選手の中でも、最初に縦に走って相手ディフェンスラインを押し下げるグアイレの存在は貴重であり、彼がスペースをつくることで、フォルランとリケルメはその才能を存分に発揮することができる。

しかし、ひたすら縦に走らなければならいグアイレは体力的に無理を強いられており、大体60分か70分で交代を告げられることになっている。

中盤のソリンは、そのグアイレ以上に走っているのだが、驚異的な持久力を備えており、90分を過ぎてもフォワードを追い越してペナルティーエリアに姿を見せる。

守備においては、4−3の二つのラインをつくって対抗する。
リケルメはカウンターに備えておけばよく、ソリンがどうしても戻れない状況以外は、前線で味方の奮闘を眺めている。

守備におけるビジャレアルは、中盤が薄いために押し込まれた後のサイドチェンジに非常に弱い。
しかし、相手にとっては、その弱点を突くためにサイドバックとボランチを上げてしまうと、リケルメが利用するためのスペースが増えてしまい失点の危険が増す。

ビジャレアルのシステムは、相手が弱点を突いてくると、自動的に長所が際立つように設計されており、それが強さの基礎になっている。

また、完全にリケルメを中心に置いた設計になっているため、チームの強さは彼の調子に大きく依存する。

この試合では、悪い日のリケルメにあたっていたため、チャンスをつくりだすのに苦労した。

ビジャレアルは、個々の特徴がより良く発揮されるようにつくられており、またその結果として生じる弱点を長所が補うように組み上げられている。

近年、右肩上がりに成績を伸ばしつづけている黄色い潜水艦ことビジャレアル。
今シーズンはチャンピオンズリーグに手が届くか否か、注目ではなかろうかと。

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