Espanyol vs Deportivo
04.08.28.sabado
日時:第一節 2004年8月28日(土)
対戦:エスパニョール vs デポルティーボ
結果:1−1
得点:1−0 23分 タムード(PK)
1−1 78分 パンディアーニ
審判:ルビーノス・ペレス(マドリード)
退場:デ・ラ・ペーニャ(58分、エスパニョール、暴言による赤紙)
警告:ポチェティーノ、オスカル・セラーノ、タムード、デ・ラ・ペーニャ(エスパニョール)
モリーナ、ビクトル、セサル、パンディアーニ(デポルティーボ)

去年と全く変わらない顔ぶれのデポルティーボに対して約半数が入れ替わったエスパニョール。
面子こそ同じデポルではありますが、役割は微妙に変化していて、まずバレロンが左サイドやや下がり目に位置している。去年まではバレロンはトップ下に近いポジションでプレーし、その後ろをマウロ、セルヒオで支えていたが、今年はマウロが中央、守備ラインの前に位置しその斜め前にセルヒオ、バレロンが配置されている。
こうすることでルケをより高い位置に貼り付けることができるのだが、バレロン、ビクトルへの守備の負担が増す。
果たしてこの配置がアゥエー用のカウンターシステムなのか、本当にシーズンを通してのメインシステムなのか微妙だとは思うのですが、個人的には変更される方に一票。
ビクトルが体力的に持たないし、左サイドに空けるスペースが大きすぎる、のが理由なのですが。

一方のエスパニョール。昨シーズン、セルタで5バックを用いてガチガチに守った前歴のあるミゲル・アンヘル・ロティーナがどのような配置を取ってくるのか、非常に注目されておりましたが、結局1−4−4−1−1。
ここで注目すべきはデ・ラ・ペーニャの位置、一般にボランチと呼ばれるポジションに入っておられます。
あの鉄壁ロティーナがわざわざ守備に穴を開ける位置に彼を起用したのはある意味、晴天の霹靂ではなかろうかと。
デ・ラ・ペーニャの守備的な弱点としては、体を寄せてボールを奪うことができない、最初の寄せは早いが次のパスへの対応が遅い、プライドを傷つけられると突如ロポ化して後ろから飛び込み足を刈る、といったところが思い浮かびますが、普通このような選手をディフェンスラインの近くに配置することはない。
遠い昔、ボビー・ロブソン監督、ロナウド、グァルディオラ、フェルナンド・コウト、ブラン時代のバルセロナでデ・ラ・ペーニャ、グァルディオラがボランチに並ぶ、今となれば信じ難い光景が見られたものですが、その時のバルサといえば、攻めは凶悪、守備はザルザル、極めて笑える試合を展開しておりました。

それはさて置き、去年後半のエスパニョールはデ・ラ・ペーニャの前にタムード、右サイドにマキシ、ムスタファ・ハッジを配置し、サイドを吐くほど走らせてペーニャの前後をカバーすることで守備での負担を軽減し才能を十二分に引き出していた。
その彼を今シーズンのようにオルガニサドール(組み立て屋)として置くと、ボールを回収する為に走る、ポジションが下がる、低い位置で無理なプレーをする、危ない形でボールを失う、ストレスが溜まる、切れる、退場する、という極めてわかり易い悪循環が出ると予想されるのでシーズンを通すのは難しいかと思われます。
この日も期待に違わず赤い紙を貰ったデ・ラ・ペーニャではありますが、あれは守備の負担云々よりも、審判ルビーノス・ペレスが無茶苦茶だっただけですが。

今のエスパニョールの弱点は非常にはっきりしていて、右サイドバックのハルケ、左サイドバックのダビード・ガルシア、この二人の一対一での守備、デ・ラ・ペーニャ周囲の守備でそれある。
これを突いていく為には、左右にウィングを大きく開く、ボランチ周辺でボールの出し入れを繰り返す、だけでよろしいかと。ウィングを機能させる下地があればの話ですが。

この試合で最も目立ったのは左サイドのオスカル・セラーノ。とにかく縦に速い。
どうもドリブルではセパレット(ボールと選手がそれぞれディフェンスの違う脇を抜けて後に一つになる)が得意らしく、マヌエル・パブロが度々これを喰らっていた。
そのプレースタイルは男前でとにかくボールを持ったらスピードの切り替えで縦を狙い、敵がそれに大きく気を取られるとぐいっとボールを回して中に切れ込む。抜けた後のセンタリングでファーからマイナスを執拗に狙っていく姿も頼もしければ、中央に入って絶妙な角度のラストパスを出す姿も渋い。マヌエル・パブロを問題にしなかった能力も凄いが、試合終了間際になっても途中出場のスカローニを相手に一歩も引かない辺り、今後を期待せずにはおられない。
弱点としては最初の選択肢が縦へのダッシュしかない点が挙げられる。今はそのダッシュが強烈なので問題ないが、今後スピードが少しでも落ちるとそれだけでは難しいので、バリエーションの開拓が必要になるかと。

ともあれ、今シーズンのペリコ(インコ、エスパニョールのこと)は追いかける価値があります。
第二節、デ・ラ・ペーニャを失った後の戦いに興味が持たれます。
では、また次節。

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