El Real vs La Real
04.12.12.domingo
日時:第15節 2004年12月12日(日)
対戦:マドリー vs ラ・レアル
結果:1−1(途中中断)
得点:1−0 41分 ロナウド
1−1 72分 ニハット
審判:ビセンテ・ホセ・リソンド・コルテス(バレンシア)
退場:−
警告:サムエル、サルガド(マドリー)
コバチェビッチ、アランブル(ラ・レアル)

ここ最近徐々に調子を上げてきたレアル・ソシエダーとチャンピオンズリーグで生き残ったものの、一息つく暇もなくバルセロナを追わねばならないレアル・マドリーの一戦。

なにはともあれ、この試合はスタジアムに爆弾を仕掛けたとの脅迫により中断された。
88分、主審のリソンド・コルテスが選手達にピッチを後にするように指示、その後、場内に「スタジアムを後にするように」との放送が流れ、ほとんどの観客は理由を悟った。

避難は大過なく記録的スピードで達成され、調査の結果、爆弾は発見されなかった。

この試合はロスタイムを含めて6分残っていたが、それは来年の1月5日、18時からサンティアゴ・ベルナベウで行われることが決定した。
この試合には、マドリーのソシオ、アボナド(シーズンチケット持ち)、半券を持った人間が入場できるが、たった6分のためにスタジアムを開け、警備体勢を整えなければならないレアル・マドリーにとっては大きな負担となる。

それはさて置き、レアル・ソシエダーは従来からまったく戦術、システムを変えずに試合に臨んだ。
ハウレギ、ロペス・レカルテ、カルピンといった選手が欠けていたが、それでも前半35分過ぎまで相手にゴールチャンスを与えなかった。

その35分までは、ここ最近のベルナベウの試合にありがちな、マドリーに対する苛立ちばかりがつのる展開だったが、39分、無謀な飛び出しを見せたリエスゴがペナルティーエリアの外でクリアミス。ボールはロナウドに渡ったが、シュートはキーパーのいないゴールのクロスバー上方を越えていった。

普通のフォワード、もしくは人間なら、完全なチャンスを逃がた落胆から、次の機会を逃がしそうな場面だが、ロナウドは違う。
その2分後、サルガドが右サイドを突破すると、ロナウドはエリア左から中央へ入りながら、右からのクロスを右胸でトラップ、ボールを浮かせて頭越しに体の左側へと落とす。そしてそのまま胸の高さでジャンピングボレー。左足で上から下へと叩きつけたボールはリエスゴの指先をかすめてネットを揺らした。

「そんな難しいのを決めるなら前の奴を決めとけや」という突っ込みもなんのその、この場面に彼の様々な恐ろしさが詰め込まれている。

まず胸でのトラップだが、シュートアングルをつくるためにわざと浮かして逆サイドに落としている。
トラップ後、ボールを蹴るために体を引く早さを見るに、初めからシュートまでをイメージして動いていたと考えて間違いないが、普通はそこまでの技術がないので、イメージすら湧かない。

そして次に、ジャンピングボレーの際の体をコントロールする能力が恐ろしい。
浮いたボールを上から下に叩くのは難しい話だが、これを可能にするためには蹴り足と逆の胸が重要になる。
例えば左足で蹴るならば、足の勢い(モーメント)を相殺して体のバランスを保つために右胸が体の中央に向かって折りたたまれていなければならないのだが、ロナウドの空中での姿を見るとこの動作が見事に行われており、実に美しい。

シュートにつなげるイメージ、それを可能にするボールコントロール、体の各部を総合して操る能力、これらに、精神的な立ち直りの早さを加えて、このゴールは生み出されている。

付け加えるならば、サルガドに右サイドを突破されたのはレアル・ソシエダーのミスで、サイドで守備と攻撃の人数が同数になっていたにもかかわらず、縦に走るサルガドを中盤の選手が追わなかったためにフリーにしてしまった。
ゾーンディフェンスでありがちな失敗の一つといえる。

前半は相手に押し込まれながらも終了間際にロナウドがトラップ技術の高さを見せて点を取る、というのは5−0で大勝したレバンテ戦とそっくりそのままの展開だったが、この日はそうはいかなかった。

確かに後半開始から、マドリーは数々のチャンスを迎えたが、リエスゴのパラドン(スーパーセーブ)により追加点を奪うことができず、逆に72分にニハットに同点弾を叩き込まれてしまった。
これは、左サイドのガビロンドのクロスをコバチェビッチが得意の頭で落とし、それをニハットが右足でジャンピングボレーで決めたものだが、ロナウドの得点と実に似通ったものだった。
ここでシュート後のニハットの空中姿勢に注目するのも一興だが、同時にカシージャスの準備動作に注目するとさらに興が増す。
ボレーに反応のタイミングを合わせるのは非常に難しいが、カシージャスの沈み込みは見事なタイミングで行われている。さらに言えば、沈み込んだ後、自分の右手に飛んで行くボールに対して、ちゃんと左足に体重がのっている。

未だに終了していないこの試合ではあるが、キニエラ(サッカーくじ)では引き分けとして処理されている。
そうなる確率が最も高いが、その場合、バルサとマドリーの差は11ポイントまでに開く。
これはバルサが4連敗して、マドリーが4連勝しないとひっくり返らない。
できることならば、バルサが疲れたから誰かが追いついた、のではなく、強いバルサを実力で引きずりおろすチームが現れてリーガが面白くなるとよろしいのですが。

c60 logo
トップページへ