Athletic vs Celta
05.10.29.sabado
日時:第9節 2005年10月29日(土)
対戦:アスレチックvsセルタ
結果:1−1
得点:1−0 23分 グルペギ
1−1 58分 アンヘル
審判:ウンディアーノ・マジェンコ(ナバーロ)
警告:ムリージョ、オルバイス(アスレチック)
レキ、ヌニェス(マドリー)

アスレチック監督のメンディリバルが解任され、後任にハビエル・クレメンテが就任したことを受け、本日はメンディリバル最後の試合となった、アスレチック対セルタ戦を少々。

この試合のアスレチックは、初期配置図のような形をしており、ジェステがトップ下に入り、ダニョベイティアが左サイドに入っている。

しかし、これまでは、例えば図1のようにジェステが左サイドを務めることが多かった。

この「ジェステの左サイド」というのは、前任のバルベルデ時代にもたまに用いられたが、まったくもって機能せず、後半になってジェステを中央に戻した途端に流れがよくなる、といった現象も報告されていた。

さらには、ジェステ本人もサイドに閉じ込められるよりも中央で動いてボールを受けることを好んでいることもあり、チーム機能的にも本人の心情的にも彼は中央で使った方が良かった。

それにもかわらず、新監督に左サイドでのプレーを強要されたことにより、ジェステはグレてしまい、中央に戻った後のこの試合でも次々とボールを失うだけで、なんの役にもたたなかった。

彼がこのようにやさぐれる、もしくは、やる気を失う原因となったのは、監督のメンディリバルの方針なわけだが、目を閉じて考えてみると、それにも理由がある。

今年のアスレチックの構成を考えると、1−4−4−2系のシステムを採用した時に左サイドの中盤をこなす人材がまったくいない。

試みに、守備に重点を起き、グルペギをセンターバックに置いてシステムを組んでみると、図2のようになる。

トップにウルサイス(ジョレンテ)、トップ下にエチェベリア(ジェステ)、右にイラオラ、中央にオルバイスとイボン・グティエレス、とここまでは順調にシステムが組みあがるのだが、左サイドに話が及ぶと、はたと困る。

候補者を並べてみたが、結局、ジェステがやるか、トップ下からエチェベを回すか、もしくは、ダノベイティアのような若者を下部組織から上げてくるかのどれかしかない。

エチェベリアは、代表でも左サイドをつとめていた実績があるが、右、もしくはトップ下に置いた場合に比べて、得点力、縦への突破力が著しく減少するため、得策ではない。

そうなると、涙をのんでジェステを左に回し、そのキープ力をいかしてサイドで時間をつくり出してもらう、という選択肢が第一候補になる。

もし、ジェステがぐれることなくその任務を忠実にこなしていたなら、その配置で機能しないはずがないのだが、そうはならなかった。

選手の適正を見抜けなかった、もしくは、選手に違うポジションでプレーすることを納得させられなかった、という意味では監督の責任であり、四の五の言わずにチームの中での役割を果たさなかった、という意味では選手にも一抹の責任がある。

ちなみに、よく知られていることだが、この左サイドの人材不足は、エスケーロ、デル・オルノを同時に失ったことに起因している。

一般的に左サイドバックだと考えられているデル・オルノだが、アスレチックでは左中盤をつとめる試合が多かった。

代表クラスの選手を同時に失たポジションに誰も補強してないのだから、この事態にはフロントの能力が深く関っている。

このようなチームを引き受けた監督としては、「左サイドに誰もいないのなら、いっそのことそれを捨ててしまえ」という思考も当然成り立ち、その場合は、図3のような手段も考えられた。

それはさて置き、新しくアスレチックを引き受けたのは、ハビエル・クレメンテであり、これまた1−4−4−2系のシステムばかりを用いる監督である。

ディフェンス主義者の彼としては、ジェステを左サイドで使うことはないと思われるが、その時に誰を起用するのか、次節のエスパニョールとの対戦ではその辺りが注目ではないかと。

最後に、相手のセルタを眺めてみると、左サイドのプラセンテがベンチに送られたことが目を引く。
これは、堅実性をモットーとするバスケスにとって、5試合で3つのPKをおかすプラセンテの芸風が気に入らなかったためだと想像される。

また、右サイドバックをつとめるアンヘルは、組み立てにおける苦しい状況を一人で打開する能力を持ち、このまま怪我がなくプレーを続ければ、数年のうちにビッグクラブに移転すると予想される。

サルガド、ベラスコときてアンヘルが出るあたり、セルタは右サイドバックの宝庫というに相応しい。

最近とみに評判の高いオウビーニャはもちろん、マドリーを出てから、そのガリガリと前にでる芸風をいかんなく発揮しているヌニェス、へなちょこな風貌ながら抜群のテクニックを持つイリネイ(元ラージョ・バジェカーノ)、突然謎のドリブルとパスミスを繰り出すレキ(元アトレティコ)など、微妙な芸風のキャラが多いだけに、眺めているだけでも面白い。

怪我のバイアーノが帰ってくるまで、いかにして順位の降下を食い止めるかで最終的な成績が決まってくると予想される。

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