Barcelona vs AC Milan
06.04.26.miercores
日時:CL準決勝 2006年4月26日(水)
対戦:バルセロナ vs ACミラン
結果:0−0
得点
審判:マルクス・メルク(ドイツ)
警告:エジミウソン(バルサ)
コスタクルタ(ミラン)


「さて、今日の話題はバルサ対ミランなわけだが。」

「そうか。個人的には、首を切られたマドリー会長のフェルナンド・マルティン関係で行きたいのだが。」

「それはさすがに許されんやろ。」

「そうかね。」

「それに、フェルナンド・マルティンは辞任やろ?」

「強要された辞任は首と一緒ちゃうか?」

「そうやけどな。まあ、それは置いといて、試合の話をするか。」

「ええで。」

「まず、先発はこうなっている。」

「第1戦と比べると、バルサはベレッティが出場停止のオレゲルに代わって、復帰したデコがファン・ボメルに代わって先発している。一方のミランは怪我のネスタに代わってコスタクルタが先発した。」

「選手は代わったものの、その間のマーク関係はサンシーロと同じだった。」

「赤がミランの、青がバルサの行うマークを示しているわけやな。」

「ミランは、ロナウジーニョをガットゥーゾとスタムで面倒を見て、バルサはイニエスタがピルロ、デコがシードルフを見る。」

「違ったのはここからで、前半17分辺りから、ジオがガットゥーゾをマンマークする。」

「その結果、選手配置はこうなるわけだが……」

「これにはビックリしたな。」

「バルサの左サイドはがら空きもいいとこやしな。」

「この変更の意図はなにかね?」

「多分、のようにガットゥーゾをフリーにすると、それに応対するためにエジミウソンが出ざるを得ない。そうなるとカカーがフリーになるから、それを恐れたんだと思う。」

「しかし、ジオが中央に入ると、ロナウジーニョが戻らない関係で、上がるスタムはドフリーになるわけだが。」

「実際にそうやったしな。」

「ライカールトは何を錯乱したのかね?」

「いや錯乱したわけじゃなくて、ガットゥーゾをフリーにするのと、スタムをフリーにするのを秤にかけて、後者の方が危険が少ないと判断したんだと思うぞ。」

「それにしても、スタムがいいクロスを上げてゴールを奪われかけた場面もあったわけだが。」

「確かにそんな場面もあった。でも、もう一つの要素として、スタムが上がればロナウジーニョがフリーになる、というのがある。そうなれば、カウンターの破壊力が増す。そのプラスとマイナスも秤にかけて、ジオを上げたんちゃうか。」

「その決断は正しいのかね?」

「わからん。結果的に無失点だったから、正しいんやろ。」

「そうかね。」

「それで、ミランの方は後半の開始から配置にマイナーチェンジを加えた。」

「セードルフとガットゥーゾの位置を入れ替えたわけか。」

「これは、ロナウジーニョへのマークよりも相手の空けたスペースを利用しようとしている、という意味で攻撃的な変更になっている。」

「これに対して、ライカールトは前半と同じ意図で、ジオにシードルフをマークさせる。」

「これでも戦局を打開できないアインチェロッティは、64分にコスタクルタをカフーに代える。」

「これで、バルサの左サイドのスペースを突いて行こうという話なのだが、ライカールトはエトーを左に置いて穴を埋める。」

「当然の対応といえば当然の対応やね。」

「この状況では、ミランとしては、このような交代もありえる。つまり、カフーを入れるとエトーを左に回されてスペースが消えから、これを避けるために中央から攻めるわけだ。」

「うーむ。カラーゼをマルディーニに代えるのか。でも、これは恐いやろ。」

「確かに恐いけどな。バルサはマンマークでミランの言う事をなんでも聞いてくれるわけやろ。それやったら、シードルフなりガットゥーゾを上げてディフェンスラインの前にスペースをつくって、そこにマルディーニを上げてゲームを作るという筋はありやろ。」

「攻撃としては大いにありだと思うけど、速いエトーにコスタクルタとマルディーニで応対する度胸はないな。普通。」

「ここで、ネスタの不在が効いてくるちゅう話やけどな。」

「それで、68分には両チーム同時に交代が行われて、バルサはジュリーをラーションに代えて、ミランはガットゥーゾをルイ・コスタに代える。」

「図ではエトーがサイドバックみたいになっているが、これでいいのか?」

「正しいんやな。これが。ボールが逆サイドにある時にエトーを見ると、確実にこの位置に戻っている。」

「しかし、この試合のバルサは受けてばっかりやな。」

「受けるというより、相手の言う事を聞いているだけだという感じだが。」

「これがライカールト本来の性格かね。」

「どういうことや?」

「個人的には、ライカールトは華々しく攻め合うより、堅実に穴をあけずに守りたがる性格だと思っているんやけど、それがこの試合で表に出たのじゃなかろうかと。」

「そうかね。まあ、この試合の最大の見所は、相手がなにをしてもひたすら守備に撤するバルサの姿だとは思うが。」

「こういうのは解釈が難しいな。”バルセロナの成熟”とかいうタイトルで、状況に合わせた戦い方を完遂したバルサを称えることもできるし、”チキンなバルセロナ”というタイトルで1点を取って試合を決めに行かなかったバルサを叩くこともできる。好みとスタンス次第かね。」

「わしは前者を押したいけどな。去年みたいにいっつも同じ戦い方をするより、グーにはパー。パーにはチョキを出す方がいいと思うしな。」

「それにしても、ライカールトの変化は極端じゃないか?」

「確かに。去年の石頭ぶりと、今年の柔軟さはほとんど別人の観すらある。」

「不思議な人やな。」

「その辺が偉人じゃなかろうかと。」

「それで、決勝はどうなるかね?」

「サイドバックに問題の多いアーセナルがバルセロナの外からの攻撃を止められるとも思えないが。」

「バルサ有利の予想はええから、アーセナル有利の予想はないか?」

「アーセナルが勝つとしたら、試合開始直後の殴り合いでバルサのパスを引っかけてそのまま速攻。点を取ってカウンターに撤する。というパターンしかない気がする。試合が落ち着いたらバルサ有利だし、長引いてもベンチ層が厚いバルサが有利になる。後は、ショートコーナーとセットプレーで先制点を取るパターンもありやけど。」

「普通の予想やな。」

「すまんね。」

「では、17日の決勝を楽しみにして。」

「また次回。」

「ごきげんよう。」



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