Final de Copa del Rey: Espanyol vs Zaragoza
06.04.12.miercores
日時:コパ・デル・レイ(国王杯)決勝 2006年4月12日(水)
対戦:エスパニョール vs サラゴサ
結果:4−1
得点:1−0 2分 タムード
1−1 28分 エバートン
2−1 33分 ルイス・ガルシア
3−1 71分 コロ
4−1 86分 ルイス・ガルシア
審判:メディーナ・カンタレッホ(アンダルシア)
退場:セサル(74分、サラゴサ、イエロー2枚)
警告:ハルケ、イト、タムード(エスパニョール)
オスカル、ガブリエル・ミリート、セラデス(サラゴサ)

「うーむ。エスパニョールが勝ちましたな。」

「勝ちましたな。」

「しかし、まさかこんな大差で終わるとは思わんかった。」

「確かにな。むしろ得点だけを見たらサラゴサが勝ったかと思うくらいやな。」

「それで、両チームの先発メンバーを見てみると、のようになっている。」

「ほぼ予想通りの配置やね。」

「サラゴサのゲームプランはいつも通りで、デ・ラ・ペーニャに特別なマークをつけるようなことはなかった。」

「それに対するエスパニョールの方は、そのデ・ラ・ペーニャを使って、ひたすらセラデスをマークさせていたけどな。」

「その辺りは、いかにも守備が大好きなロティーナらしい。」

「というか、前半はセラデスをマークして、後半途中からモビージャをマークするという地道な作業を真面目に果たしていたデ・ラ・ペーニャに驚いたわけだが。」

「気合いが違ってたな。」

「それで、最初の得点はデ・ラ・ペーニャの右足が発端となったわけやな。」

図1の位置からのフリーキックでバーを直撃、詰めたタムードが頭で押し込んだ。」

「この図では、壁の端が左にずれ過ぎていますが、気になさらぬように。」

「これが開始から1分30秒の出来事で、28分にはサラゴサがセットプレーから同点に追いつく。」

「それで、サラゴサファンが盛り上がったのもつかの間、33分にはエスパニョールが再びリードを奪うわけやな。」

「この得点は、サラゴサのキーパーのセサルがパントキックをミスしたことから始まっていて、図2−1のような形でデ・ラ・ペーニャがボールを持った。」

「デ・ラ・ペーニャが中央で3人を引き付けて、オフサイドラインを抜けたタムードが左サイドで縦へのパスを受けたわけやな。」

「そう。その時に右サイドのルイス・ガルシアが動き出していて、最終的には図2−2のような形で点が入る。」

「逆サイドに、ルイス・ガルシアと中央から回り込んだデ・ラ・ペーニャがいる関係で、トレドが数的不利になっているわけやな。」

「それに加えて、ルイス・ガルシアのニアに走りこむフェイントから縦に出た動きも見逃せない。」

「これで追う立場になったビクトル・ムニョスは、51分にオスカルに代えてサビオを入れたわけか。」

「カニが右で、サビオが左という配置になった。」

「それに対して、ロティーナは62分にイトとフレッドソンに代えてモイセスとコロを送る。」

「この交代が鍵やったな。」

「そうやったな。71分には、のような形でエスパニョールの3点目が生まれる。」

「自陣深くでボールを回収したコスタがデ・ラ・ペーニャにパス。ペーニャは前に走るタムードへボールを渡そうとする。」

「しかし、パスはアルバロに阻まれるわけやな。」

「そう。ところが、サラゴサにとっては不幸なことに、その跳ね返りがちょうどデ・ラ・ペーニャの前にこぼれた。」

「それを拾ったペーニャは、左サイドへスルーパス。オフサイドの位置にいたタムードはこれを追わず、後ろから走ってきたコロがこれを受ける。その後は一気に40mほどをドリブルで上がって、最後はセサルの股の間を抜いて決めたわけやな。」

「ありとあらゆる意味でロティーナの書いたシナリオ通りの展開になった。」

「そうやな。」

「前半は、セラデスを抑えることでサラゴサの組み立てを阻害し、デ・ラ・ペーニャとタムードに右のルイス・ガルシアを絡めて点を取る。そして、後半の運動量が落ちる時間帯に足の速いコロを入れて点を取る。まあ、これだけ思惑が当たって勝った日にはこたえられんやろね。」

「それで、74分には観客にものを投げつけたセサルが退場になり、試合はほとんど終わってしまうわけよ。」

「しかし、あれは壮大な自爆やったな。」

「まあ、セサルの気持ちを考えるとわからんでもないけどな。」

「そうか?」

「そらそうやろ。今までレアル・マドリーで2回国王杯の決勝に来て、2回とも負けとるわけよ。今回こそ、という気持ちは強かったはずやろ。」

「強かったというか、強すぎた感じやな。」

「それに、コロに決められたシュートは彼のトラウマやったんや。」

「どういうことや?」

「レアル・マドリーが100周年の時、ベルナベウにコパの決勝を持って来て、見事デポルに撃沈されたことがあったやろ?」

「あったな。」

「その時のキーパーがセサルで、あの時も股を抜いて決められたんやな、セルヒオに。」

「あったかねぇ、そんなことも。」

「場所も同じベルナベウやろ。コロのゴールが決まった後、セサルの脳裏には”俺はまた負けるのか”という考えがよぎったはずなんよ。」

「そうかね?」

「決められた後のセサルの顔を見てみ。空を見上げていまにも泣きそうやから。」

「まあ、それが間違っていると言えば間違っているわけだが。」

「間違い?」

「だってそうやろ。目の前の試合は目の前の試合であって、過去とはなんの関係もない。その試合に勝つために全力を尽くすべきで、過去に引きずられて自爆するなどというのはプロの行動じゃない。」

「まあ、口では言うのは簡単やけどな。」

「それに、サラゴサは前評判が優位だったから、それが逆にプレッシャーになっていた感じやな。セサルやサパテールのテンションは開始直後からどう考えてもおかしかったし。決勝に望む前の精神的な調整の点でビクトル・ムニョスよりロティーナの方が優っていたと思うぞ。」

「それはそうかもしれんが、わしはセサルの心を思うと涙が止まらんよ。」

「わしはやる気になった時のデ・ラ・ペーニャの恐ろしさの方が涙ものだったけどな。」

「よほどタイトルが欲しかったんやろな。」

「やろな。これで、来シーズンは移籍さえしなければ、UEFAで戦うデ・ラ・ペーニャの姿が見られるわけだ。」

「そんなエスパニョールは、降格圏と2ポイントしか離れてないけどな。」

「しかし、降格してもUEFAには出られるのか?」

「それは出られるやろ。」

「そうか…そうなると前代未聞でおもしろいかもな。」

「わしとしては、エスパニョールに落ちて欲しいとはかけらも思わんけどな。」

「まあな。とりあえず、今週末のリーガはチャンピオンになったエスパニョールの戦いが注目ということで。」

「また来週。」

「ごきげんよう。」



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