Espanyol vs Barcelona
06.01.07.sabado
日時:第18節 2005年1月7日(土)
対戦:エスパニョールvsバルセロナ
結果:1−2
得点:0−1 44分 デコ
0−2 47分 エトー
1−2 60分 タムード
審判:ゴンサレス・バスケス(ガリシア)
警告:コスタ、サ、ロポ、ドミ、フレッドソン、ファンフラン(エスパニョール)
ベレッティ、モタ、ロナウジーニョ(バルサ)

今回は、「ロティーナが、右サイドバックにアルマンド・サ、左サイドバックにドミ、タムード、デ・ラ・ペーニャ、ルイス・ガルシアを同時に起用する」と聞いて喜んだのもつかのま、蓋を開けてみるとひたすらディフェンスに重点を置いて戦っていたエスパニョールとこれまた守備を重視していたバルセロナとの一戦について。

まず、エスパニョールの配置は、図のように1−4−1−4−1であり、フォワードかトップ下のはずのルイスガルシアはただの左中盤となり、上がってなんぼのサとドミはひたすら守備に追われていた。

まったく同じメンバーで多少心の躍る配置を考えてみると、図1のようなものが思い浮かぶ。

この配置からどちらかのサイドバックを上げて攻め合えば華々しい試合になるのは間違いないが、守備の鬼と称えられるミゲル・アンヘル・ロティーナはこれまでの方針通り、ひたすら中盤に穴をあけないことを第一として戦った。

外野の妄想としては、どうせ負けるなら前に出て負けたらええやんか、とも思うが、戦術は人の性格から出るものなのでそう簡単に変わることはない。

興味深いことに、ロティーナは、前半終了間際に一点をリードされた後、後半の開始からも同じ布陣で戦っている。

エスパニョールがガードを解くのは、2点リードされた後の後半57分からであり、コロとファンフランを入れ、システムを1−4−4−1−1に変更した。

このことから、ロティーナの頭の中には、0−0、もしくは1−1の同点で終われば良い、という考えがあったものと推測される。

一方のバルセロナは、中盤の左にモタ、右サイドバックにベレッティを起用した。

この2人は、特徴的な動きをしており、モタは上がってくるフレッドソンをマークしてディフェンスラインに入ることが多く、右のベレッティは左のジオよりも上がりを抑えてスペースを埋めることに重点を置いている。

このサイドバックの動きについては、データにもあらわれており、この日のバルセロナの両サイドを比較すると、次のようになる。


ベレッティ ジオ
前半 後半 前半 後半
オーバーテイク 10
シュート
エリア内へのセンタリング
浮いたパス
×

×

×

×
地面上のパス
11
×

×

×

×
スローイン
×

×

×

×
ボール回収
クリア 13
ファール
○:成功した行動、×:失敗した行動


まず、オーバーテイクもしくはデスドブラミエントと呼ばれる、後ろからボールを追い越す動きについては、90分間で、ベレッティは10回、ジオは16回行なっている。
これは、右を閉じて主に左を上げる、今シーズンのバルサの方針が影響している。

また、ジオは16回上がったにもかかわらず、2回しかセンタリングを上げていない。
これは、ロナウジーニョのプレースペースを開けるための、いわゆる空走りが多いことを反映している。

パスについては、両者共に浮いたボールを蹴ることが少ない。
特にベレッティは1試合で3本しか蹴っていない。
これは、後方からの組み立てを重視するバルセロナらしい。

パスミスについては、データ上はベレッティの方が少ないが、クリティカルなパスミス、つまり、カウンターを喰らう危険なパスミスはジオの方が少ない。
その一つの例として、エスパニョールの得点はベレッティが無理な体勢からのロングパスパスをミスしたことから生まれた。
これは、ジオの方がより安全なプレーを心がける選手であることを反映している。

スローインについては、両者ほとんど差が無い。
しかし、ジオの方が、成功したとしても味方が苦しい体勢になることが多く、ベレッティの方が安定したプレーを見せている。

守備面で、ボール回収数とクリア数を見てみると、前半はジオが2倍近い数字を残している。
これは、サイドチェンジのボールに対するポジショニングと反応が良かったこと、そして、ロナウジーニョの裏を抜けてくる相手に対する寄せが早かったことが関係している。

後半になると、両者の数字に差はほとんどない。
これは、コロを左に入れたエスパニョールが、そのドリブルから攻めて来るようになったためで、必然的にベレッティのカット数が増えた。
また、ベレッティは、コーナーキックやフリーキックなどのセットプレーで再三に渡ってよいプレーを見せており、特に、コーナーキック時にニアサイドに来るボールを多くカットしている。

これらのデータの中でも、前半のシウビーニョの数字は普通ではなく、10回上がって17回相手の攻撃を切るというのは、なかなか見かけない。

この試合のハイライトの一つは、前半のジオの活躍だと思われるので、それだけに注目しながらビデオを見るのも一興ではなかろうかと。

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