Barcelona vs Deportivo
07.03.31.sabado
日時:2007年3月31日(土)
対戦:第28節 バルセロナ対デポルティーボ
結果:2−1
得点:45分 1−0 メシ
51分 2−0 エトー
59分 2−1 アドリアン
審判:アイサ・ガメス(バレンシア)
警告:ロナウジーニョ、ザンブロッタ、エジミウソン(バルセロナ)
カプデビラ、フアン・ロドリゲス(デポル)

「さて」

「どうした」

「本日はバルサ対デポルなわけだが」

「うむ」

「まず、バルサはのような先発だった」

「いつもの面子やな」

「それに対して、デポルは今時では珍しい1-4-2-3-1だった」

「6年ほど前はスペインを代表するシステムだったんやけどな」

「いつの間にか、ほとんどのチームが1-4-4-2に移行してしまった」

「デポルの特徴としては、右サイドにコロチーニを置いて、ロナウジーニョをマークさせたことかね」

「そうやな」

「まあ、その甲斐もなく、ロナウジーニョのパスからバルサに2点を取られてしまった」

「組織としてはバラバラながら、個人の一発芸で点を取る辺りはさすがやな」

「2点を追う立場となったカパロスは、61分にリキを下げて、アドリアンを投入した」

こうやな」

「そして、今回のメインテーマが彼なわけだ」

「タイトルとしては、”アドリアンとスクリーン”か」

「フォワードの技術の1つとして、スクリーン、すなわちボールと相手の間に体を入れてボールを守る、というものがある」

「うむ」

「この技術は、ゴール前でシュートを打つ時間を作り出すために、極めて重要でもある」

「詳しくは、この辺り(別ページ)を読んでいただくとしてだ」

「アドリアンは、それが実に上手い」

「最初のシーンはこれやな」

「右サイドから、シャビのパスミスがゴール前に来て、それを右からテュラム、左からアドリアンが追っている」

「バルセロナのゴール前で、上図右の黒人選手がテュラムで、左の水色の選手がアドリアンやな」

「そして下図が注目で、アドリアンの体が妙に傾いている」

「それは当たる準備のためで、次の瞬間の絵がこれやな」

「上の図で、テュラムとボールの間に体を入れて、下の図でぶつかっている」

「その後は、こうなる」

「上の図で、ぶつかった反動を利用してボール方向に流れ、下の図でシュートを放っている」

「まあ、シュートはバルデスに止められたわけだが」

「そうやけど、このスクリーンは教科書に載るくらいの見事さやで」

「そうかね」

「それは、この角度から見るとよくわかる」

「ふむ」

「まず、上の図では、ボールを触るのではなく、相手に当たることを先に考えている」

「それは大切やな」

「ゴール前では、思わず先にボールに触りたくなるものだけど、相手を押さえれば邪魔者はいなくなるわけで、相手の体を押さえることを優先した方がいい場面は多い」

「下の図で当たるわけやな」

「当たることのもう1つ大きな利点は、そのことにより作用反作用の法則が働き、のように必ず相手との距離が開くことなんやな」

「同程度の質量が正面衝突して1つが右に行くともう1つは左に行くという話か」

「その距離が開いた瞬間を利用すると、落ち着いてシュートを打つ時間が得られるわけだ」

「スクリーンの効能というやつやな」

「ついでに、の下を見ると、アドリアンは相手と当たる前に左手を後方に突き出している」

「これは相手を防ぐというよりも、触れることで距離を測り、タイミングを合わせるためやな」

「いわゆる触角の役目を果たしている」

「アドリアンは19歳と若いけど、この落ち着いたスクリーンを見ると将来が楽しみになる」

「ちなみに、この3分ほど後に彼が点を決める」

こんな形か」

「中央に飛んだジオのクリアボールを拾って、プジョルとテュラムの間に割って入る」

「バルセロナの選手は、左がプジョルで右がテュラムやな」

「この時、ゴール方向にドリブルをせず、プジョルの前に前に入るように進んでいる」

「これもスクリーンの一種やな」

「こうすると、体が自然にボールと相手の間にくるので、ディフェンスは手も足もでない」

「下の図のようにペナルティーエリアに入ると特にそうやな」

「結局、前に入られたプジョルはボールを追うのをあきらめ、のように中に入らざるを得なくなる」

「フォワードは、キーパーとの1対1に専念できてハッピーなわけだ」

「実際に、アドリアンは前に出るキーパーの指先を抜いてゴールを決めた」

「ちなみに、シーズン初ゴールがバルセロナ戦だった」

「これはうれしいやろな」

「確かに」

「このスクリーンが上手い選手というのは大体点を取れるようになるもので、アスレチックのアドゥリツも上手い」

「アドゥリツについては、この辺り(別ページ)をご覧いただければと」

「逆に、スクリーンがあまり上手くないのがフェルナンド・トーレスで、あれだけのスピードを持ちながら、今ひとつゴール数が伸びない一因になっている」

「もったいない話や」

「なにはともあれ、ゴール前でのスクリーンは特に大切だということで」

「ボールに触るより相手に触る、当たった反作用で相手との距離を取る、その時間を利用してシュートを打つ」

「もしくは、ボールに触らせないために、相手の前を横切るようにドリブルをする」

「次にボールを蹴る機会に試していただければ幸いかと」

「そんなこんなで」

「今週はこの辺で」

「また来週」

「ご機嫌よう」



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