「さて、今日はバルセロナ対セルタをお送りしようと思うわけだが」
「またバルセロナか」
「あかんか」
「あかんことはないけど、右サイドバックの話はもう聞き飽きたで」
「そんなこともあろうことかと思ってだな」
「なんだ」
「今日は、後半戦開始を記念して上位5チーム。つまり、バルサ、セビージャ、マドリー、アトレチコ、バレンシアを見渡してみようと思うわけだ」
「オーバービューというやつか」
「そんな感じやな」
「そうか」
「まず、今シーズンのリーガは近年稀に見る接戦だと言われている」
「まあそうやな」
「順位表の上の方を眺めてみると、それぞれのチームがそれぞれの問題を抱えていることがその原因のように見える」
「そうかね」
「まず、2位のセビージャを見ると
図のような配置になっている」
「ここから、
このようなセットアップ・オフェンスが繰り出されるわけやな」
「詳細は、別ページの
セビージャ対マドリーを見ていただくとして、このような戦い方だと時間が経つごとに苦しくなる」
「普通はそうやな」
「セットアップをすると、自分たちの慣れた状況をつくりだすことができるかわりに、いつも同じことをやるので相手も対策が立てやすい」
「その対策が浸透するごとに苦しくなると」
「まあそういうことが多い」
「1998年あたりのベルギー代表もそうやったな」
「今年に入ってセビージャの成績が落ちてきたのは、それと無縁ではない」
「今後どういうバリエーションを見せるか。監督の腕の見せ所やな」
「そうかもしれん」
「次に、レアル・マドリーは
こうなっている」
「新人大特集やな」
「マドリーの問題は、今の構成だとファン・ニステルローイが消えること。右にはベッカムを置いた方が機能しそうなことかね」
「チームの構成云々の前に、クラブ自体が崩壊気味なところが一番の問題だと思うが」
「落ち着いて戦える環境ではないな」
「こんな状況では、エルゲラ大先生に頑張ってもらうしかない」
「なんでそうなる」
「思い起こせば幾星霜、シーズン前は戦力外になり背番号剥奪。練習では18歳のチームに入れられる屈辱を味わいながら徐々に復活。今ではレギュラーとして活躍するエルゲラ先生は、マドリー復活のための象徴的存在と言える」
「言えるのか?」
「断じて言える。他の選手も大先生を見習って欲しいくらいや」
「それにしても、新人のトーレスはいいな」
「いいな」
「彼がこれだけ使えるとなると、本当にサルガドはいらなくなるかもしれない」
「ここにも世代交代の波が押し寄せるわけか」
「そうやな」
「世代交代といえば、お隣の
アトレチコもそうなわけだが」
「4年前の選手を見つける方が難しい」
「ここで一番目につくのは、キーパーのピチュなわけだ」
「明らかにポケンモンを意識した名前やな」
「確かに」
「アトレチコの問題は、前線の2人かね」
「なかなか噛み合わんな」
「1+1が1.3くらいにしかならない」
「ラシンのシジッチとムニティスの2.5と比べると格段に差がある」
「そのことだがな」
「なんだ」
「シーズンの始めに”ラシンのフォワードは弱い”と言ったわけだ」
「そうやな」
「あれは間違いで、お詫びと訂正をしたいと」
「今やリーガ最愛のコンビやしな」
「あそこまでいいコンビだとはまったく思わなかった」
「ちなみに、今週のスーパーコンビネーションは、
ここ(エル・ムンド)でごらんになれます」
「キーパーからの80mパスをムニティスがワントラップ、縦に抜けるシジッチにパスしてゴールというやつやな」
「これは絶妙にうまい」
「それで、アトレチコの話だが」
「最近の試合では、右に流れたトーレスの縦突破からチャンスをつくることが多い」
「多いな」
「
図のような形で、左でボールを受けると、中への切り返しが下手で、縦に抜けても左足でセンタリングができない。ところが、右で受けると縦への突破からいいセンタリングが出る」
「もっと意図的にその形を狙いたいところやな」
「確かに」
「そして、最後のバレンシアは
こうなっている」
「バレンシアの問題は、怪我人とお家騒動かね」
「現在のところ、リーグ1の怪我人数で満足にチームが組めない日の方が多い」
「カルボーニとキケの喧嘩がひどかったころは連戦連敗やったしな」
「戦術云々以前の問題を抱えているので、今後どうなっていくのかよくわからない」
「一時の最悪期は脱したように思うけどな」
「また一気に悪くなるかもしれんしな」
「大丈夫やろ」
「だとええけど」
「以上のように上位チームを見てみると、それぞれがそれぞれに問題を抱えていて、圧倒的な強さを見せることができない」
「バルセロナも
こんな感じやしな」
「デコ、ロナウジーニョの調子はともかく、エジミウソンの不調は痛いな」
「不調というか、ボールに触りたくない病に見えるけどな」
「セルタ戦で、75分にシャビがエジミウソンの位置に入った後、2点が入ったのは偶然ではないと思うんよ」
「そうかね」
「去年のエジミウソンは無謀な形でも中盤でボールを受けて豪快にドリブルを見せていたけど、今年はミスを恐れるようにボールを受けたがらない。だから、周囲の選手も怖くてあずけられない」
「ボランチにボールが入らんと組み立てもへったくれもないわな」
「だから、青年の主張のような繰り返しになるけど、
こういう形にしてしまった方がいいと思うんよ」
「青年というより、おっさんの主張やな」
「なんにせよ、エル・ムンドの動画配信も始まって、スペインリーグはこれからが楽しみということで」
「動画配信は大きいな」
「実に大きい」
「例えば、セルヒオ・ラモスは足をあまり後ろに引かない面白いセンタリングを蹴っている」
「それがどうした」
「口で説明するのはちょっと難しいけど、これからは、
ここの39秒のシーンを見てください、でいけるわけや」
「ちょっと小さくて見難いけどな」
「そう言うな。あるとないとではえらい差なんやから」
「まあそうやけどな」
「そんな感じで今週はこの辺で」
「また来週お会いしましょう」
「ご機嫌よう」

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