「今週は、不振を極めるベティスとチャンピオンズ圏内に浮上したアトレチコの試合なわけだが」
「ふむ」
「レオ・フランコが2本のPKを止めてアトレチコが勝利した」
「そのおかげで、負けたベティスは降格圏に突入したわけやな」
「しかし、レオ・フランコは見事なセービングだった」
「セーブも見事だったけど、PKを蹴った選手の緊張っぷりも見事だった」
「そうかね」
「最初に蹴ったエドゥもその次のフェルナンドも、枠を外すのが嫌だから弱く中央へ蹴ってしまった」
「まあ、この試合は100周年記念試合でもあったから、緊張もひとしおやったかもしれん」
「これだけ結果が出ないと、PKは絶対に外せないと思うから余計やろうな」
「それで、先発は
このようになっていたわけだが」
「
3週間ほど前のデポル戦と比べると、中盤が3人変わっている」
「特にボランチの2人が、リベーラ、ボーゲルからアスンソン、アルスに変わっている」
「リベーラとボーゲルはベンチにはいたわけだから、この交代は戦術的なものだと考えられる」
「ボーゲルは周囲とタイミングがあわず、点が取れないチームにアスンソンのフリーキックは貴重だから
こうなったのではないかね」
「しかし、そうすると
このような問題が発生する」
「ボランチからのパスが狭くなって攻撃がサイドからの個人技に偏るわけやな」
「この試合のベティスのチャンスといえば、ソビス、エドゥ、マルドナド、カピのドリブルからファールを奪ってアスンソンのフリーキックというパターンがほとんどだった」
「アスンソンがボランチに入ると、どうしても攻撃が単調になるから、仕方がないといえば仕方がない」
「まあそうやけどな」
「この単調さを解決するには、
こういった形が考えられる」
「リベーラかカピを置くわけやな」
「イルレタはリードを奪われた段階でカピをボランチに置くという交代をよく行っていた」
「
デポル戦の55分の交代もそうやったな」
「ところがこの試合の交代は少し違っていたわけやな」
「確かに」
「ベティスは、33分のガレッティのゴールでリードを奪われた」
「1点負けている状況で、イルレタは、51分にマルドナドをダニに代えた」
「次の交代は59分で、カピをフェルナンドに代えた」
「その結果、
このような配置になる」
「1-4-2-4のような配置やな」
「フォートップとは珍しい」
「そして、77分、ついにリベーラが登場して
このような形になる」
「ふむ」
「この後、ベティスはリベーラのパスから次々とチャンスを作り出した」
「そうなると、なぜリベーラをもっと早くに出しておかなかったかという話になる」
「そうやな」
「以前はそうしていただけに、不思議な話なわけだ」
「ただ、1つ言えるのはだな」
「なんだ」
「実際に起こった
この形の方ならば、疲れ切っていたマニッチェはリベーラに付き切れない。そうなると、
この形よりも有利なのは確かだ」
「それがどうした」
「リベーラを早く投入すると、アギーレのことだからミスタをマンツーマンでつけかねない。だから、アトレチコが交代を全部吐き出した後に入れた方がより効果的ではある」
「それは考えすぎではないかね」
「これまでのアトレチコの交代を見ていると、勝っている状況では、必ずといっていいほどトーレスとアグエロを外して、マニッチェかフラドをトップ下に持ってきている。その交代自体は読めるわけだから、考えられない話ではない」
「戦術にしては複雑すぎるし、それでリベーラが出る時間が短くなったら本末転倒だと思うが」
「戦術というのは相手の対応も含めて戦術と違うかね」
「まあそれはそうやけどな」
「それに、この交代が狙いでないとしても、勉強になる手ではあるで」
「そうかね」
「前線に次々と選手を投入すれば、勝っている相手は当然後ろで受ける。そうするとボランチのところが空く。それを狙ってパスが上手くて守備の苦手な選手を投入するのは、手筋として面白いんちゃうか」
「そういえばあれだな」
「なんだ」
「昔、2-0で勝っている時にコーナーキックを取ると、2人しかエリアに入れないようにして、相手がそれに慣れてきた頃に4人入れて裏をかく、という技を使っていた監督がいたんやけどな」
「渋い手やな」
「あれはイルレタだったのではないかと思うのだが」
「そうかね」
「まあ確かではないけどな」
「なんにしても、この試合のイルレタの交代は興味深いということで」
「今週はこの辺で」
「また来週」
「ごきげんよう」

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