「さて」
「どうした」
「ついにシーズンが終わった」
「終わったな」
「それもセビージャの優勝で終わった」
「UEFAも取って、カップ戦二冠やな」
「確かに」
「先発は
こうなっていた」
「ヘタッフェは1-4-4-2やな」
「意外といえば意外やな」
「リーガの24節で対戦した時は
図の形やったからな」
「いわゆる1-4-1-4-1やな」
「こっちの方がセビージャに対して守るだけなら向いている」
「カップ戦の決勝ということを考えると、それでもいい気がする」
「ところが現実には
こう」
「どういう意図やろな?」
「よくわからんというのが本音だ」
「うむ」
「試合の流れを振り返ってみると、最初の10分が鍵だった」
「得点チャンスでいうと確かに」
「まず8分にヘタッフェが最大のチャンスをつかんだ」
「
こうやな」
「グィサがスルーパスから抜け出して、キーパーと1対1」
「グィサはシュートフェイクをかける」
「ところがキーパーのパロップは微動だにせず」
「グィサは右への切り返し」
「余裕を持って反応したパロップはボールに飛び込み見事にセーブ」
「ヘタッフェ最大のチャンスはついえてしまった」
「ここでの注目は、上から3枚目の写真で、グィサのシュートフェイクが終わった瞬間、パロップは真っ直ぐに沈み込んだ体勢を保っている」
「右にでも左にでも素早く動ける体勢やな」
「そのおかげで、切り返しに対して簡単についていくことができた」
「動きの合わせで勝ったキーパーが1対1にも勝利したというはなしや」
「逆にいうとフォワードの負けやけどな」
「そこで、フォワードの側としてはどうするのが正しかったかと言うとだ」
「クルクルと絵を下に移動させて、最後の絵に行っていただくとおわかりになるかと」
「いわゆる自分へのパスというやつやな」
「キーパーの横を通してボールを縦に送り、それに追いついてシュートを打てば成功率は高い」
「自分は前に走っているわけだから、方向転換してから走らなければならないキーパーよりも先にボールにたどり着ける、という話やな」
「そして、ヘタッフェがこの大チャンスを外した2分後にセビージャのチャンスがやってくる」
「
こうか」
「カヌーテが前に抜ける」
「そしてディフェンスの前に体を入れるようにドリブル」
「キーパーの位置を見てシュート」
「ルイス・ガルシアの脇を抜けたボールがネットを揺らした」
「この時の注目は上から3枚目の絵で、カヌーテのインパクトの瞬間、キーパーの膝が折れて地面につきそうになっている」
「これはあかんな」
「前の
パロップの構えと比較していただけると、その差がよくわかるのではないかと」
「ちなみに
拡大するとよくわかる」
「どう考えても足が開きすぎで、これでは左右に素早く反応することはできない」
「左右に動けないものだから、膝を折って前に倒れこむだけになっている」
「これではシュートは防げない」
「ちなみにだ」
「なんだ」
「この一連のルイス・ガルシアの絵を見ていてなにかひっかかるものがあったわけだ」
「それは技術的に正しくないからちゃうんか?」
「それもそうだけど、なにかこう、古い記憶を刺激されるような気がしてしょうがなかったわけだ」
「そんな個人的な記憶なんかしらんがな」
「それでふと思い当たったのは、
こういうことなんだが」
「キャプテン翼か」
「そう」
「これは、スーパー頑張るキーパー、森崎君の名セリフの1つやな」
「実に違和感がないと思わんかね」
「まあな」
「プロがこれでは困ると思うんだが」
「スペインのキーパーの質についてはろくな話がないからな」
「日本から来たキーパーの人も、スペインのキーパー練習のあまりの適当振りに驚いてたしな」
「まあ、結局、国王杯の明暗を分けたのは、極端にいえばキーパーとフォワードの差だったということやな」
「非常に古典的な理由やな」
「それだけに重要やという話や」
「うむ」
「そんなこんなで、今シーズンはこの辺りで」
「今後は小話などでお会いできればと」
「それではみなさん」
「ご機嫌よう」

トップページへ