Real Madrid vs Barcelona
06.10.22.domingo
日時:2006年10月22日(日)
対戦:第7節 レアル・マドリード対バルセロナ
結果:2−0
得点:1−0 2分 ラウール
2−0 51分 ファン・ニステルローイ
審判:ペレス・ブルル(カンタブリア)
退場:−
警告:エメルソン、ファン・ニステルローイ、グティ、ベッカム(マドリー)
ザンブロッタ、ロナウジーニョ(バルサ)

「注目のクラシコは、2-0でマドリーの勝利に終わった」

「カペッロはほっと一息やな」

「そうやろな」

「反対に、ライカールトは悩み多き季節かもしれん」

「別に、そんなに悩む必要はないと思うんだが」

「悩みというか、夢を見過ぎなんかもしれんな」

「今回は、その点を重点的に見ていこうかと」

「うむ」

「バルセロナの攻撃を見ると、前半の途中からロナウジーニョを中央に動かしてうまくいくようになった」

最初は左サイドにいたけど、前半途中から中央に入り、自由に動くようになった」

「ロビーニョ、ラウールの戻りが遅れるスペースを利用していい感じだった」

「ところが、56分にジュリーを入れてからは上手く行かなくなった」

「ロナウジーニョとメシが中に固まることで攻撃が偏り、無理な中央攻めが多くなった」

「サビオラが出てきたあたりからは、ジュリーも中に入ってそれこそ団子になってしまった」

「中央を無理攻め、悪い形でボールを失う、カウンター、ピンチ、という形が繰り返された」

「うむ」

「一方で、守備を見ると、これまた不思議なことになっている」

「バルサの悪い面が強調されている」

「それについては、昨シーズンのバルセロナ対セルタ(別ページ)バルセロナ対チェルシー(別ページ)で詳しく述べたのですが、ここでおさらいをしてみようかと」

「この試合のように両サイドを同時に上げると、影で記されたAとBの部分の守備が弱くなる」

「ちなみに、Aが弱くなると自動的にBも弱くなる」

「ふむ」

「Aが弱くなると、センターバックとボランチはそれをカバーするために後ろに引っ張られる。そうすると今度はBが空く。この逆も成り立つ」

「これは、ドゥンガの”我がセレソン”という本に書いてあって、”1-4-4-X系のシステムのシステムは、サイドバックの裏か、ボランチの横が必ず空くので、その2つを天秤にかけて攻めればいい”というような記述がある」

「本の名前は”勝者の条件”やで」

「そうか」

「バルサは、04-05シーズンの後半と、05-06シーズンの前半にこの弱点を攻められて散々苦労した」

「例えば、05-06シーズンの開幕戦。相手がアラベスでも弱みを突かれて苦労した」

「それが改善されたのは、8節のオサスナ戦(別ページ)で、ベレッティの怪我を埋めるためにオレゲルが右サイドバックに、マルケスがセンターバックに入ったことで、格段にバランスが良くなった」

「それを当てはめるとこうなる」

「オレゲルが右に入ることで、サイドバックの裏のスペースが減少し、ボランチの横にあるスペースも減少する」

これこれの比較なわけか」

「これにエジミウソンが入ると、こんな感じになるわけやな」

「さらに話を押し進めて中盤にモタを入れるとこのように、より弱点が少なくなる」

昨期のチェルシー戦(別ページ)では、これを用いて相手を完全に封じ込めた」

「ちなみに、これは03-04シーズン型と言える」

「古いな」

「その理由については、バルセロナ対セルタ(別ページ)を参照していただければと」

「それで言うと、この試合の配置は04-05シーズン型やな」

「そして、先ほどの図が05-06シーズン型と言える」

03-04シーズン型04-05シーズン型05-06シーズン型ということか」

モタ型両サイド型オレゲル型の方が解かりやすくないか」

「まあええけどな」

「なんや不満そうやな」

「この中では、この試合のシステムでもある両サイド型というのは最もバランスが悪いということになっている」

「それを改良して昨シーズンの結果につながったわけやな」

「それなのに、先週のチェルシー戦、今回のマドリー戦と同じように負けているのはなんとも不思議な気がする」

「結果は昨シーズンに出したから、今シーズンはスペクタクルな展開を狙っているんとちゃうか」

「中盤の底にシャビを入れているしな」

「そうやろ」

「しかし、どうせスペクタクルにはするなら、こうすればいいと思うが」

「木曜日も同じことを言うとったな」

「ボールを回す時に周囲とかみ合わないグジョンセンを外さないとチャンスを失うだけやし、右サイドはメッシ1人で十分やからオレゲルにしておくべきだとおもうわけだ」

「その前に、ロナウジーニョとデコがポロポロとボールをなくしたらスペクタクルもなにもあったものでもはない、という話もある」

「まあそうやけどな」

「しかしライカールトも不思議な人やな」

「システムの見た目こそ似ているけど、年ごとに激しく戦い方が変わる」

「2年前は、相手がどうあれ、頑固一徹に同じ戦術を続け、去年は相手ごとに戦術を変えた」

「去年でいうとミラン戦(別ページ)がその典型やな」

「今年は、また頑固一徹派に戻った感じなわけだ」

「そうやな」

「どうもライカールトの性格がよくわからないわけよ」

「それについては、1つ考えがあるんだが」

「なんだ」

「ライカールトは理論を追いかける派で、去年まで副監督をやっていたヘンク・テン・カテが現実主義者だったのではないかと思うんだが」

「どういうことや」

「ヘンク・テン・カテ自身の考え方がわかる試合というのは、1試合しかなくて、去年のビジャレアル戦なわけだ」

「ライカールトが風邪で寝込んでた試合やな」

「その時はヘンク・テン・カテが指揮を取り、先発はこうなっていた」

モタ型か」

「そう。そして、80分の交代が終わったあとは、こうなっていた」

「モタに代えてジオやな」

「あくまでも中盤は穴を空けないことを主眼においていた」

「現実的ではあるな」

「それで、オランダ代表監督時代からのライカールト見ていると、彼は理論的正しさを追いかける性格のように見える。そして、ヘンク・テン・カテがそれを現実に引き戻す役を負っていたのではないかと想像するわけだ」

「テン・カテのアヤックスを研究してみないとなんとも言えんけどな」

「まあ、1試合で判断するのは無理があるしな」

「それはそうや」

「でも、今のバルサの控えを考えると、ビジャレアル戦のテン・カテ型、つまりモタ型にするしかないと思うけどな」

「そうかね」

「今年のバルサは、ファン・ボメルを売った関係で中盤が明らかに足りない」

「そうやな」

「となると、こうするしかないと思うが」

「ふむ」

「こうすれば、中盤の層は厚くなるし、チームのバランスも保たれる」

「センターバックと右サイドバックが薄いが」

「エジミウソンを下げてテュラムを右に回すなりなんなりすれば問題ない」

「テュラムが右か」

「問題はないやろ」

「まあそうやけどな」

「なんにしても、右サイドバックを上げるのは早めにやめた方がいいと思うんやけど」

「どうなるかね」

「注目かもしらんな」

「と、いうわけで今週はこの辺で」

「マドリーについてはいいのか?」

「マドリーはまだこれからも不安定な状態が続くと思うが」

「そうかね」

「また来週」

「ごきげんよう」

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おまけ:
マドリーの1点目(2分)
セルヒ・オラモスのクロスからラウールのヘッド

マドリーの2点目(51分)
カウンターからグティーが時間を稼いでロビーニョ、クロスからファン・ニステルローイのボレー。ビクトル・バルデスは目測を誤る。