Barcelona vs Zaragoza
07.09.26.miercores
日時:2007年9月23日(日)
対戦:スペインリーグ第5節 バルセロナ対サラゴサ
結果:4−1
得点:5分 1−0 メッシ
10分 1−1 サパテール
11分 2−1 メッシ
22分 3−1 イニエスタ
45分 4−1 マルケス
審判:ベラスコ・カルバージョ(マドリー)
退場:−
警告:トゥレ、マルケス、ディオゴ(バルサ)
チュス・エレーロ、ガビ(サラゴサ)

「水曜日だというのにリーガ花盛りの今日この頃」

「大変なもんや」

「今年は、ユーロがあるおかげで過密日程もいいとこやな」

「もう少しのんびり行って欲しいところではあるな」

「選手はしんどいやろな」

「そりゃ見てる方よりはずっとしんどいやろ」

「そうなると、今シーズンはローテーションを組んだチームが有利になるのではないかね」

「どうやろな」

「そして、今日の試合は、これまでローテーションのかけらもなく固定メンバーで戦うバルサとサラゴサなわけだ」

「うむ」

「まあ、ひどいと言えばひどい試合だった」

「先発はこうやな」

「バルサは前節と一緒、サラゴサは1-4-3-3かね」

「今シーズンは、アイマールをトップ下に置いて、1-4-3-1-2が多かったんやけどな。この試合はなぜかスリートップ気味や」

「しかしこれは無理やろ」

「今のバルサ相手にこれは一見無理ではあるな」

「中盤をこの形にすると、必ず点線のスペースが空く。そこにメッシとイニエスタに入られては守備がもたない」

「特にここでメッシがフリーになったら地獄の一丁目やな」

「その実例がこれや」

「まず、一番上の写真の白いユニフォームがサラゴサやな」

「1-4-3-3なのがよくわかる」

「二番目の写真のように、あきらかにサイドにスペースが存在する」

「三番目の写真が問題やな」

「これは、バルサの先制点のきっかけになったプレーやな」

「サイドでボールを受けたメッシがマツザレムをかわす」

「すると、点線に囲まれた地域にぼっかりとスペースが空いている」

「右から中に切れ込んでのシュート、ワンツー、スルーパスを得意とするメッシにとっては最高の状況やな」

「メッシさん大歓迎という状態や」

「もしサラゴサが1-4-4-1-1だったら、最後の写真のようになるはずやな」

「さっきのスペースをちょうど埋める位置にボランチがいる」

「ザラゴサは、このスペースをデコとメッシに散々やられて、2点目、3点目もここからのプレーで失った」

「理論通りというかなんというか」

「おまけに前線のアイマール、ディエゴ・ミリート、オリベイラの役割分担もよくわからなかった」

「ディエゴ・ミリートとオリベイラがサイドに開いてサイドバックを見て、アイマールが中央を見る仕組みやったな」

「しかしそうなると、アイマールが中央でトゥレ、マルケス、ガビ・ミリートを見ることになる」

「そうやな」

「無理やろ」

「1人で3人は無理やな」

「そのおかげで、マルケス、トゥレにいいように組み立てられて、サラゴサは本当にサンドバック状態になったわけだ」

「33分くらいのデータで、ボール保持率は68%対32%、コーナーキックの数で8対0やったしな」

「それは試合になってないという話やろ」

「めった打ちであることは事実やな」

「前半は4-1で終わって、こらあかんということでサラゴサはシステムを変える」

こうやな」

「アイマールを左に置いて起点にする1-4-4-2の変形で去年までのサラゴサの基本形やな」

「アイマールを中盤に近づけて人数を増やしたわけやな」

「それに加えてフォワード2人の動きがまったく違った」

「ひたすらトゥレとマルケスをマークしてたな」

「ガビ・ミリートがボールを持った時は、トゥレの左右に平行に並び中盤へ入るボールを阻害し、マルケスが持ったら1人がプレッシャーをかけ、もう1人がトゥレにつく」

こうやな」

「これでサラゴサの守備は明らかに落ち着いた」

「それでも65分くらいからはバルサにチャンスを作られたけどな」

「それはそうやけど、前半のやられっぷりとは比較にならないくらい試合になってたやろ」

「こうなると無理せんと最初っからこうしておけばええやんかという話になる」

「監督がビクトル・フェルナンデスである以上、それはしゃあないで」

「前に出る道と後ろに下がる道、どっちでもいい選択肢がある時、必ず前を選ぶのが彼の哲学やからな」

「男の生き様やな」

「最近はバレンシアを相手に引いた布陣を採用したり、相手に合わせることも多いんやけどな」

「そういえば、去年のバレンシア戦は前半引いて失敗して、後半前に出て圧倒しとったな」

「今回は前半攻めて失敗、後半引いていい結果や」

「難しいもんやな」

「バルサが去年のように、ロナウジーニョの裏とサイドバックの裏を空けてくれたら最初の布陣でも上手く行ったはずやけどな」

「最近のバルサは1-4-3-3というよりは、1-4-1-4-1やからな」

「守備的には、去年よりはるかに安定している」

「今のところは、人を増やして守ってるだけやけどな」

「そのうち前からのプレッシャーが炸裂するようになるやろ」

「それに、後半サラゴサが引いた後は20分くらい攻めあぐねてたで」

「メッシが疲れるとチャンスが減るのはしゃあないで」

「このバルサだと、守備の安定した状態から、一瞬でチャンスをつくりゴールを奪う、という感じかね」

「2年前のように行け行けな感じにはならんやろな」

「まあロナウジーニョを外したらそうはならんやろな」

「日々彼の居場所がなくなるようでつらいもんやな」

「それは個人の趣味の問題やな」

「そやけどな」

「なんにしても、この試合のサラゴサは、バルセロナ対策という意味で非常に興味深い結果を残したわけだ」

「戦術的には、一粒で二度おいしい試合やったな」

「まずは、メッシとイニエスタの周囲にスペースを残すシステムは自殺行為であることがわかった」

「それが前半の結論やな」

「ならばどうすればいいかというと、フォワード2人でトゥレとマルケスを押さえ、中盤を狭くすればある程度守れることもわかった」

「それが後半や」

「これから対戦するチームは後半のサラゴサをベースにしてくるやろな」

「それをこじあける力がバルサにあるのか否か、というのが次の焦点になるわけや」

「そんなこんなを楽しみにして」

「今回はこの辺で」

「また次回」

「ごきげんよう」



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おまけ:デコの置いておくアシスト

スルーパスで抜け角度の無い場所でボールを受ける。
この場合、中盤が詰めた状態であれば、逆サイドのポスト前にボールを置くことにより簡単にゴールが生まれる。
同じ場面で、逆サイドにシュートを放ち、詰める味方とポストの間をボールが抜ける例は多い。それを解消する手段の一つである。