Getafe vs Levante
07.12.02.domingo
日時:2007年12月2日(日)
対戦:スペインリーグ第14節 ヘタッフェ対レバンテ
結果:2−1
得点:15分 0−1 リガ
61分 1−1 ブラウリオ
90分 2−1 ブラウリオ
審判:イトゥラルデ・ゴンサレス(バスク)
警告:マリオ、カタ・ディアス、アルビン(ヘタッフェ)
リガ、サビオ、アルバロ、デスカルガ(レバンテ)

「さて」

「なんだ」

「今週はヘタッフェ対レバンテをお届けしようと思うわけだが」

「なんでだ」

「なんでとはどういう意味だ」

「どう考えても、あまり注目される試合ではないと思ってな」

「それはだ」

「うむ」

「このヘタッフェ対レバンテと、ベティス対アトレチコの試合は、システムの変更とその思想という点でよく似ていたので、データなど比較してみると面白いのではないかと思ったわけだ」

「2試合で1組か」

「そういうことや」

「まあよかろう」

「なんか偉そうやな」

「そうかね」

「まず、先発はこうなっていた」

「レバンテは1-4-4-1-1か」

「守備でリガを思いっきり下げるので中盤が5人のような形になる」

「それに対するヘタッフェも1-4-4-1-1か」

「アルビンを下げるから似たような形やな」

「最近ヘタッフェは右がグラネロなのが流行なのかね」

「前節のサラゴサ戦に引き続いて先発やな」

「試合の流れとしては、15分にレバンテが先制する」

「マリオがヘイホを倒してPK。それをリガが決めた」

「決めたといっても、最初のキックはパトに防がれて、跳ね返りを押し込んだんやけどな」

「うむ」

「リードを奪ったのはレバンテだったが、主導権は終始ヘタッフェが握っていた」

「前半のシュート数は、ヘタッフェが13で、レバンテが6やったしな」

「後半に入ってもなかな点の入らないヘタではあったが、61分にブラウリオが決めて同点」

「そして、63分にレバンテのジョヴァンニ・デ・ビアージが動く」

「フォワードのヘイホを外して、ディフェンスラインの前にミゲル・アンヘルを入れた」

こうやな」

「レバンテはいわゆる1-4-1-4-1というやつやな」

「これは守りに入ったということかね」

「そうなのではあるが、この交代はわりと批判されている」

「そうなんか」

「それを要約すると”レバンテは最下位でこの試合に勝たないと明日が見えないのに、この状況でフォワードを下げて守備的な選手を入れるとはなんと野心のないことだろう”ということらしい」

「なかなか見事なロジックであるな」

「おまけに90分に逆転されてしまったのであるからして、上の批判がさらに勢いを得てしまった」

「しかし、このグラフを見ると、あの交代がなかったら90分まで持たなかったと思うんやけどな」

「そうなんやな」

「このグラフは、縦軸が1分あたりのシュート数で、後半開始から交代が行われた63分までと、その後にわけて記されている」

「交代が行われるまでのヘタッフェのシュートは、1分あたり約0.35本やな」

「これを90分になおすと、30本程度のシュートをくらう勘定になり、守備的にボロボロの状態であるといえる」

「そして、1-4-1-4-1に変更後は約0.22本に落ちている」

「これは、90分で19本ペースで、かなり押されてはいるがズタズタというほどの数字ではない」

「だから変更の成果はあったといいたいわけか」

「そういうことや」

「それはそれでええねんけどな」

「なんや」

「変更後のレバンテのシュート数はひどすぎないかね」

「それは言いっこなしや」

「0.3本/分ということは、90分で3本打てるか打てないかという、ものすごい数字やで」

「だから最下位だという話でもある」

「それを言うたら元も子もないな」

「なんにしても、レバンテはどう転んでも苦しいわけだから、彼我の戦力差を考えた時に、アウェーで同点を狙うのは普通といえば普通の考えだといえる」

「それはそうだが、それならそれで、同点に追いつかれてからではなく、その前に守備を固めた方が良かったのではないかね」

「その批判なら大いにありうると思うけどな」

「やろ」

「だから、”リードを奪っている時に守りを固めなかったのはおかしい”という批判ならともかく、”同点で守りを固めるのはおかしい”というのはおかしいのとちゃうかということなんやけどな」

「さよか」

「ちなみに、ベティス対アトレチコの試合で、アトレチコは1点リードを奪っている段階でさっさと守備固めに入った」

「先発はこれか」

「いわゆるいつもの1-4-4-2やな」

「アトレチコは先週の予想(別ページ)通りにゼ・カストロ君が切られてるな」

「これは少し意味合いが違うねんけどな」

「どういうことや」

「ベティスはロングボールを多用してくるから、ヘディングと競り合いに強いエレルを使おう、という高さ対策の意味合いが強い」

「そうなんかね」

「アギーレは、この日に備えて、パブロにひたすらヘディングクリアの特訓をさせたくらいやしな」

「プロでもそんな単純な訓練をするんやな」

「対策が単純でもそれを徹底的に行うのが大切だ、と教えてくれているわけやからありがたい話やで」

「ありがたいのか」

「そして、1点をリードした70分にフォワードのクン・アグエロを下げて、ディフェンスラインの前にモッタことモタを入れる」

こうか」

「これでアトレチコはいわゆる1-4-1-4-1になる」

「データがこれか」

「2番目のグラフがそれで、ベティスのシュート数は、0.2から0.12に落ちている」

「霊験あらたかやな」

「ちなみにヘタッフェとベティスのデータを比較すると両者ともにちょうど39%減少している」

「それは偶然やろ」

「つまり、これらのことから、1-4-1-4-1を使うと相手のシュートを39%減らすことができるという結論が導かれるわけだ」

「だから、たった2つの出来事から結論を導くなというに」

「あかんか」

「あかんというより無理やな」

「まあそれはそれとして、アトレチコのデータは一般的でない挙動を示している」

「システムを変えた後の方がシュートが増えている」

「これはまたどうしたことかね」

「尻に火がついて攻めてきたベティスに対してカウンターが決まったことの反映なんとちゃうかね」

「それにしてもベティスの攻撃はよくわからんかったな」

ロングボールか」

「身長の高くないパボーネに長いボールを集めたとしても、そこにリーガで最もヘディングの強いディフェンダーの1人であるパブロが待っているわけだから、とても勝てないと思うのだが」

「守備は整っているだけに、攻撃の冴えのなさというのが際立っていた」

「アトレチコはクンとフォルランの2人だけでも点が取れるが、ベティスはそうもいかんしな」

「アトレチコの1点目なんかまさに2人で決めたしな」

これか」

「青がアトレチコで、クンが浮き球をラインの裏に送る」

「フォルランが縦に抜け、胸トラップで左に落とした後、右サイドネットに決める」

「見事なホットラインであるな」

「コンビネーションも見事であるが、ここではフォルランのシュートもまた見事なんやな」

こうかね」

「ボールコントロールとディフェンス無効化するコース取り、そして、追ってくる選手とキーパーを左に釣った後、逆を取る技術。シュートフェイクからディフェンスの足があった場所を通すあたり、上手いとしかいいようがない」

「これぞ決定力というやつやな」

「決定力というのは結局、技術の総称なわけだから、この場面から学ぶことは多い」

「そんなこんなで」

「今週はこの辺で」

「また次回」

「ごきげんよう」



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おまけ:生データ

	システム	経過時間	経過秒数	シュート数		1秒あたりのシュート数		1分あたりのシュート数	
Getafe - Levante				Getafe	Levante	Getafe	Levante	Getafe	Levante
前半	1-4-4-1-1	47分	2820	13	6	0.0046	0.0021	0.2766	0.1277
62分24秒まで	1-4-4-1-1	17分24秒	1044	6	1	0.0057	0.0010	0.3448	0.0575
95分31秒まで	1-4-1-4-1	33分7秒	1987	7	1	0.0035	0.0005	0.2114	0.0302
									
									
Betis - At. Madrid				Betis	At.Madrid	Betis	At.Madrid	Betis	At.Madrid
前半	1-4-4-2	46分8秒	2768	3	8	0.0011	0.0029	0.0650	0.1734
69分45秒まで	1-4-4-2	24分45秒	1485	5	4	0.0034	0.0027	0.2020	0.1616
93分56秒まで	1-4-1-4-1	24分11秒	1451	3	5	0.0021	0.0034	0.1241	0.2068