Real Madrid vs Villarreal
08.01.27.domingo
日時:2008年1月27日(日)
対戦:スペインリーグ第21節 レアル・マドリー対ビジャレアル
結果:3−2
得点:9分 1−0 ロビーニョ
16分 1−1 ロッシ
56分 2−1 ロビーニョ
75分 2−2 カプデビラ
76分 3−2 スナイデル
審判:アルバレス・イスキエルド(カタルーニャ)
警告:ガゴ(マドリー)
ゴディン、セナ(ビジャレアル)

「さて」

「今回はマドリー対ビジャレアルか」

「綺麗なゴールの多い試合やったしな」

「それはそうやったな」

「特に、レアル・マドリーの3つのゴールは色々と興味深かったので、それを見ていこうと思う」

「ゴール鑑賞会か」

「まず、1点目は、開始9分にグティのスルーパスからロビーニョが決めた」

この形からやな」

「ここでは、まさにグティというべき技が披露されている」

「ひじょうに彼らしいアシストやった」

「1番上の写真で、サイドのガゴから中央のグティにパスが渡る」

「写真自体はグティがトラップした瞬間やな」

「そして、2番目の写真でグティは左サイドを向く」

「ここが罠やんな」

「グティ必殺の90度フェイクの下準備やな」

「この状態で、左中央にいるバチスタにパスを送るキックモーションを起こす」

「それにつられて、ディフェンスラインの前にいたセナが飛び出す」

「ところがグティは足を返してセンターにパス」

「それが3番目の写真」

「その後は、サイドから飛び込んだロビーニョがダイレクトで決める」

「実に美しい」

「ビューティフルであるな」

「そして、まさにグティパターンでもある」

「彼の出す見事なスルーパスというのは、サイドへのフェイクでディフェンスを動かし、その動いた後のスペースを通す、というのが非常に多い」

デポルティーボ戦(別ページ)ではそれがよく出ていた」

「例えば、こういうパスやな」

「さらに同じ試合で、このようなパスもあった」

「デポル戦でのスルーパスは、まるで双子のようによく似ている」

「ちなみに、ビジャレアル戦でのグティのスルーパスを上から見るとのようになる」

「ふむ」

「そして、デポル戦とビジャレアル戦のスルーパスをまとめて描くとのようになる」

「青い矢印がフェイント、赤がフェイントにかかった選手、黒が実際に出たパスか」

「そして、その3つパスとフェイントを重ね合わせたのが下の図になる」

「これを見るとグティのアイディアと狙いがよくわかるのではなかろうかと思うわけや」

「しかし、この手のパスを見ると、グティは中央より右で使った方が、その才能を活用できるはずやな」

「左足でサイドへのパスフェイクから縦に出すとなると、右サイドにいた方がより広いアングルをカバーできるしな」

「なんにしても、グティのこの技は子供の頃から真似をしていきたいところではある」

「そうやな」

「1点目のまとめは以上やな」

「ちょっと待て」

「なんや」

「1点目では、実はもう1つ注目しておきたところがある」

「どこや」

この写真の状態やけどな」

「グティにパスが渡る前の部分か」

「そうや」

「中央のガゴからサイドのファン・ニステルローイにパスが出たシーンやな」

「ここは、矢印のついた選手に注目で、その名をサンティ・カソルラという」

「彼がどうした」

「図を見ればわかるが、彼は、最初の写真ではパスを出すガゴの前方にいるのに、次の写真でパスが出た後はガゴの後方にいる」

「確かに置いていかれているな」

「これはアホな話で、この状況で、守備の選手がパスを出した選手に置いていかれるというのはありえない」

「普通はそのまま一緒に下がるはずやしな」

「なぜこのようになったかというと、カソルラはガゴのフェイントにひっかかったからなんやな」

「それが最後の写真か」

「サイドへの青い矢印のパスをカットしようとして縦に抜かれてしまっている」

「これもまたサイドのフェイクから縦というパターンか」

「これを喰らうらうとピンチになりやすい」

「後ろに下がるべき選手が前に釣り出されて、その裏にパスを出されるわけやから当然といえば当然やな」

「守備側としては、この手にかからないようにする必要があり、また、攻撃側としては、相手をこのパターンで引っ掛けるように努力する必要がある」

「ここはテストに出るところやな」

「次に、マドリーの2点目であるが、カウンターが見事に炸裂した」

「色々と経緯はあったが、最期はロビーニョが決めた」

「始まりはこうやな」

「ビジャレアルのコーナーキックからカシージャスがキャッチして素早くフィード」

「それをグティが中盤で受ける」

「そこにビジャレアルの選手が2人詰める」

「グティはダイレクトでその裏にパス」

「ここでは、2人同時に詰めたのがビジャレアルのミスで、それでは後方に大きなスペースを残してしまう」

「3番目の図のように、1人が詰めて1人はその裏のスペースをカバーするのが正解やな」

「結局、そのミスが原因で、最後の図のように、見事な3対2をつくられてしまう」

「スペースのある状況での3対2を止めるのはほとんど不可能やしな」

「キーパーのディエゴ・ロペスは2度シュートを弾いたんやけどな」

「奮闘空しく、最後はロビーニョにとどめを刺されてしまった」

「ただ、あの場面では非常な疑問が1つある」

「なんや」

これは、2点目の最後の部分をあらわしている」

「まずグティがシュートやな」

「それをキーパーが弾く」

「弾いた球をロビーニョが下がって拾う」

「そのまま逆サイドにシュートを決める」

「落ち着いたいいシュートやった」

「しかし、一番上の写真を見るとわかるように、グティのシュートの瞬間、ロビーニョは明らかなオフサイドポジションにいる」

「確かに前に出てるな」

「つまり、この場合はいわゆる戻りオフサイドというものに該当するはずで、キーパーの弾いたボールをロビーニョが触った時点で笛が鳴るはずなんやな」

「言われてみるとそんな気がするな」

を見るとわかりやすいはずで、赤い線をオフサイドラインだとすると、すべて反則になる」

「まあ、ロビーニョがシュートを打った瞬間を見るととてもオフサイドには見えへんからな」

「こうなると、この得点から、スペースがある状況で同じ場所に2人行くな、戻りオフサイドには気をつけろ、という教訓が得られる」

「教訓も何も、このオフサイドに対してディフェンスは気のつけようがないやろ」

「審判の人は、間違えやすいので気をつけようという話や」

「そんな話か」

「次は3点目やな」

こうか」

「1番上の写真でロビーニョがスローインを中央に投げる」

「2番目の写真でガゴがそれをトラップ」

「3番目の写真でガゴがラインの裏にパスを送る」

「4番目の写真でスナイデルがそれに追いつく」

「5番目の写真で前に出るキーパーの横を抜いて決める」

「以上のような次第になっている」

「このゴールを上から見ると、のようになる」

「ガゴのパスはもとより、スナイデルが非常にいい動きをしているわけやな」

「ちなみに、このゴールの図形的な状況はこうなる」

「これはどういうことや」

「まず、上の方の赤い線は、スローインの前のビジャレアルのディフェンスラインをあらわしている」

「わりと浅いな」

「次に、下のペナルティーエリアの縁にある赤い線はスローインに対してディフェンスラインを押し上げた位置をあらわしている」

「線自体は下に移動しているのに、押し上げるとは奇妙な話やな」

「それは言葉のあやというやつやな」

「まあ、戻るボールに対して押し上げる基準をペナルティーエリアの縁と定めるチームは多いな」

「ここからガゴがラインの裏に浮き玉を落とすわけだが、赤い半円は、キーパーとセンターバックがそのパスからシュートの瞬間までに動くことのできる範囲を示している」

「これはどうやって出したんや」

「キーパーはディエゴ・ロペスが実際に動いた距離、センターバックはシガンが実際に動いた距離をもとにして、中央から半円を描いたわけや」

「シガンだと基準としては遅くないかね」

「そう言うだろうと思って、少し広めに描いている」

「さよか」

「この図は、赤く塗りつぶされた場所にパスを落としても、キーパーかディフェンスにクリアされる可能性が高いことを物語っていて、その点から見ると、ガゴのパスは実にいいところに落ちている」

「しかしや」

「なんや」

「センターバックは、ピッチの中心線上にいると限った話ではないやろ」

「そう言うと思って、このような図も用意してみた」

「これはなんや」

「センターバックの半円の中心をペナルティーアークの付け根に置いたものを追加した図やな」

「なるほどな」

「スナイデルがシュートを打った地点というのは、ギリギリセンターバックが追いつかず、キーパーもできれない場所になっている」

「ガゴはそれをわかってやったんかね」

「感覚的にはわかってたんやと思うで」

「凡人がこれを真似ようと思ったら、ペナルティーエリアから約11m離れた地点から、ゴールエリアの角の手前2mほどのところでシュートが打てるように浮き玉を蹴ればええわけやな」

「そうやな」

「それができるかどうか、というのが問題やねんけどな」

「ボールに働く重力は平等やねんから、練習すればできるようになると思うで」

「アイディアを考える際の1つの基準にはなるかもわからんな」

「そんなこんなで」

「ゴール鑑賞会はこれにて終了というところで」

「また次回」

「ごきげんよう」



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