Real Madrid vs la Roma
08.03.05.miercores
日時:2008年3月6日(水)
対戦:チャンピオンズリーグ16強 レアル・マドリード対ローマ
結果:1−2
得点:73分 0−1 タデーイ
75分 1−1 ラウール
90分 1−2 ブシニッチ
審判:Kyros Vassaras(ドイツ)
退場:ぺぺ(70分、マドリー、イエロー2枚)
警告:ハインツェ、グティ(マドリー)
タデーイ、デ・ロッシ、ペロッタ、シシーニョ、アキラーニ(ローマ)

「マドリーは沈んでしまった」

「轟沈であったな」

「アウェーでもホームでも2-1で負けてトータル4-2」

「言い訳もできない負け方やな」

「今回は、その反省会を開こうと思うわけや」

「なんか陰気そうな会で嫌やな」

「そうは言っても反省は大事やからな」

「しゃあないな」

「まず、去年の終わりの”12節時点でのまとめ”(別ページ)に書かれた予想が完全な形で当たった」

「いわく、”マドリーは年を越えると息切れする”というやつやな」

「その理由は、要するにこういうことだった」

「中盤と前線がぱっくり割れる病というやつやな」

「それは、時が進んで、ロビーニョを左に、ラウールを右気味に置いてもまったく変わらなかった」

「シュスターはそれを何とかしようとして手を尽くしていたんやけどな」

「結局、中盤を支える選手を見つけられずにずるずると年を越してしまった」

「それでも勝ってたけどな」

「マドリーの勝ち方というのは、中盤をガラガラにして相手に攻めさせてディフェンスがギリギリで耐えてカウンターからワンチャンスで点を取るというものだった」

「前線が戻らない分、カウンターになると攻める枚数が多かったから一瞬で点を取る能力は高かった」

「それは、データ(別ページ)にもあらわれていた」

「そうやな」

「とはいっても、これは不健康な勝ち方で、決して長くは持たない」

「不健康かね」

「つまり、常に中盤が不安定な状態で戦っているから、先に点を取ったとしても安心できない。守備を固めるオプションがないから、終盤に反撃に出る相手を止めるために必死で走らなければならない。そうなると、精神的にも肉体的にも疲労が大きい」

「ついでに、守備が弱いから先制点を取られることも多い。そうなると逆転するためにはそれ以上の体力を使わなければいけないことになる」

「そんな状態で、1シーズン持つわけはないわな」

「おまけに、きつい状況が続くので、怪我人も出やすい」

「この試合でも、ファン・ニステルローイ、ロッベンは怪我で欠場、ロビーニョとぺぺは怪我上がり、途中でサルガドとカンナバーロが怪我をした」

「そりゃ、疲れた時に頑張らなあかん試合が多かったら故障も増えるで」

「そうは言っても、ぺぺとロベンは体質的に怪我をしやすいだけやと思うけどな」

「マドリーは怪我人が多くいて不運だった、という言い訳があるけど、その原因の半分以上はこれまでの戦い方にあるということや」

「この日の戦いでも、終了間際の失点で、カンナバーロがまったく競ることができずに終わったのが象徴的ではあるな」

これか」

「この得点が90分で、カンナバーロはその前から足を気にする動作を見せていた」

「レアル・マドリーは特にディフェンスにやさしくないチームやからな」

「疲れもたまれば、痛みも走る」

「あの時、もはや肉体的に競ることも飛ぶこともできなかったということかね」

「多分な」

「まあ、それを言うなら、ローマの1点目も象徴的ではあるで」

「このサイドからサイドか」

「この形でサイドの空きやすいマドリーに対して、逆サイドの外側から内に回り込んでのヘディングは有効で、ベティスが散々狙っていた」

これやな」

「詳細は、こちら(別ページ)をお読みいただくとして、大事な試合でそれがもろに出た」

「とは言っても、この得点はぺぺの退場後だから、クロスに対して中央が薄いのは当然とちゃうかね」

「それはそうやけど、もともと弱い部分がぺぺの退場でさらに弱くなって失点したということやで」

「そうなんかね」

「この点をからすると、弱い部分があると、大事な試合になればなるほどそれが原因で敗れる、という教訓に富んだ試合ではなかったかと思うわけやな」

アトレチコ(別ページ)もそんなことがあったな」

「なんにしても、マドリーは、2月以降、リーガで2勝3敗、チャンピオンズリーグで2敗と見事に失速した」

「バジャドリーには、7-0で派手な勝ち方をしたんやけどな」

「前半戦で、ビジャレアルにも0-5で勝ったけど、あれはいわゆる浮華というやつやで」

「現代語でしゃべってんか」

1節(別ページ)2節(別ページ)を見ればマドリーが中盤を締めてくる相手に対してどうなるかわからんのは明白で、その後もずーとあやしい勝ち方をしていたわけやしな」

第3節のアルメリア戦(別ページ)なんか最高にあやしかったな」

「相手が10人なのに攻められるという不思議な試合やった」

「それでも勝つものだから、マスコミやライターはそれを褒め、ファンとしては、どうも納得いかないけど結果が出ているものだから我慢をして、ついにとんでもない勢いで転んでしまった」

「しかし、これからどうすんねんやろな」

「どうなんやろな」

「まあ、どうにかできるもんならシュスターがとっくにどうにかしているという話やけどな」

「監督の采配うんうんの前に、シーズン前のチーム構成の問題やしな」

予想(別ページ)にもあるように、相手の対策ははっきりしていて、マドリーとしてはどうにも打つ手がないだけに問題の根は深い」

ローマはちゃんと中盤を締めて教科書通りに来たしな」

「穴をあけるピサーロを外してアキラーニを入れたあたりやな」

「状況的には、マドリーが勝つ目も十分にあったんやけどな」

「最初の1点さえ取れば、後は得意のカウンターだけやっていれば勝てる試合やったしな」

「ローマの中盤の押さえが勝ったということかね」

「ちなみに、この試合で、ローマの守備が一番乱れたのはいつか知ってるか?」

「ぺぺが退場して、タデーイが先制点を入れた後やろ」

「そうや」

「ほっとしたのかなんなのか、中途半端に攻めて強烈なカウンターを喰らい、守備の組織がガタガタになっていた」

「まあ、”これで勝てる”と思って、ほんまにほっとしたんやろ」

「その辺りは人間心理の面白さというところかね」

「そう言えばやな」

「なんや」

この写真で一つ重要なことがあってやな」

「だからなんや」

2枚目の写真で、キーパーがまったく間に合わないボールに対して中途半端に飛び出してるやろ」

「そうやな」

「これは、カシージャスの集中力が切れる前兆で、もしそれが本格的に起こると、レアル・マドリーにとんでもない危機が訪れる」

「ほんまかいな」

「カシージャスは、勝っている間もあまりの守備のまずさにずっといらいらしていて、それは7-0で勝ったバジャドリー戦でもそうだった」

「まあ薄いのは事実やしな」

「彼は恐ろしく我慢強い体質で、望ましくない環境にも長い期間に渡って耐え忍ぶことができる」

「あだ名は修行僧やからな」

「ところが、その我慢が行き過ぎると、ぽっきりと折れてしまい、ミスを連発するようになる」

「それは前にも見た記憶があるな」

「その前兆としては、シュートに対して最後まで我慢できずに倒れこむのが早くなる、飛び出しがでたらめになる、というのがあって、その気配が濃厚なんや」

「とはいうても、いま彼に切れられたら終わりやで」

「そこが爆弾なんや」

「それもまたどうなるかというところで」

「今回はこの辺で」

「また次回」

「ごきげんよう」



c60 logo
トップページへ