Argentina vs Mexico
06.06.24.sabado
日時:2006年6月24日(土)
対戦:ワールドカップ16強 アルゼンチン対メキシコ
結果:2−1
得点:0−1 5分 マルケス
1−1 9分 クレスポ
2−1 98分 マキシ・ロドリゲス
審判:マッシモ・ブサカ(スイス)
警告:ハインツェ、ソリン(アルゼンチン)
マルケス、トラド(メキシコ)

「善戦したメキシコがマキシの一撃の前に敗れた」

「善戦というかメキシコの方が優勢やったけどな」

「確かに」

「試合開始当初、メキシコの配置はのようだった」

「これまでと比べると、ちょっと珍しい」

「11番のモラレスが3トップ気味に左に開いて、18番のグアルダドが左サイドの中盤に入っている」

「左の中盤は、ピネーダの指定席やったけどな」

「この試合におけるメキシコのアルゼンチン対策は面白かった」

「ゲームスピードをコントロールして自分たちのペースに持ち込むという作戦だった」

のような形からひたすらアップテンポな戦いを仕掛けた」

「試合のペースを上げる方法としては、スペースにボールを回して素早く縦を突く必要があるけど、メキシコは主に左のモラレス、グアルダド、サルシードをつかってそれを行った」

「モラレスが中に入ってスペースを空けて、そこにグアルダドが走り込み、それをサルシードがフォローする」

「しかし、アルゼンチンを相手に3バックの左を上げるかね、普通」

「これはあれやな。先に相手の思いがけないところから殴って主導権を握る作戦やな」

「アルゼンチンは見事にそれにはまった」

「いつもリケルメを中心にもちもちボールを回す遅いペースに慣れてるからな」

「ちなみに、試合のテンポを上げる時はリスタートが大切で、スローイン、ゴールキック、フリーキックなどを早いタイミングで出していく必要がある」

「メキシコの右サイドの攻めも面白くて、のような筋を意図的に狙っている」

「リケルメの裏を狙って短いパスからサイドを変える」

「これはブラジルを相手にロナウジーニョの裏を狙う手筋と似ている」

「ラボルペはブラジルの弱点はそのように突けと言っていた」

「それが応用されているわけやな」

「ところで、この試合では15分前後に不思議なことが起こっている」

「メキシコのシステムがいきなりこのように変わる」

「これはなんでじゃ?」

「よくわからん」

「予定の行動かね」

「おそらく。どんなチームでもゲーム途中のシステム変更では混乱が見られるけどそれがなかった」

「最初の15分で奇襲をかけて後は引くということか」

「わからん。ただこの時間帯からメキシコがスピードを落としたのは確かやけどな」

「まあ、最初のペースでいったら前半で全員が潰れてしまう」

「それもそうやな」

「それで、38分にはパルドが怪我によりトラドと交代する」

「これは痛かった」

「コーナーキックや長いフリーキックはパルドが蹴るのに肝心な試合でキッカーを失った」

「アルゼンチンにとっては大いに幸いだった」

「前半は同点で終わって、後半が始まるとアルゼンチンは中盤の配置を変更した」

「マキシとカンビアッソの位置が入れ替わっている」

「こうした方がサイドのスペースにボールが出やすくなる」

「まあ、そんな変更もあまり意味がなくメキシコペースが続く」

「この時間帯では、メキシコがスリートップを下げ気味にしてアルゼンチンの中盤、マスチェラーノとカンビアッソを押さえにいっている」

「それでアルゼンチンは中盤にボールが入らずディフェンスラインが無理にボールを捌かなければいけなくなった」

「しかしメキシコは色々大変やな」

「なんでや」

「いきなり攻勢に出たと思ったらシステムを変えて、その後はいきなり守り出す。変化がえらいことになってる」

「常に相手の先手をうっている。ワールドカップの前に1ヶ月かそこら合宿をした成果じゃなかろうか」

「守備でのラインの揃え方も異様に練度が高いしな」

「それで、73分にメキシコはジーニャを入れた」

「ブラジル出身の選手やな」

「そうらしい」

「これに対して、アルゼンチンは75分、84分に交代を行い図のようになった」

「アイマール、テベス、メシと次々に攻め駒を投入した」

「その結果メキシコ有利になった」

「中盤がすっ通しになり、の位置を簡単に抜けられるようになった」

「特にジーニャがその位置でボールをキープしてマスチェラーノを悩ませた」

「ここではメキシコが行ける感じやったけどな」

「監督のラボルペも手ごたえがあったはずやと思うぞ」

「ところが、フィニッシュにつなげられないメキシコがまごまごしているうちに延長に入る」

「そして98分に鬼のようなゴールが決まる」

こんな感じで、ソリンからのボールを胸トラップしたマキシがそのまま左足でボレーシュート。綺麗なドライブを描いたボールは逆サイドネットに突き刺さった」

「あのタイミングではディフェンスは寄せる時間もないしキーパーもどうしようもない」

「まさにスーパーゴールというやつやな」

「こんなゴールを決められたどうしようもない」

「例えばメキシコにアイマールがいればもっとゴールに近づけたと思うけどな」

「結局は、アルゼンチンの物量の前にメキシコが散った感じやな」

「延長後半に入ると、メキシコはこんな配置から最後の反撃を試みたけど届かなかった」

「この図で右サイドに出ているオソーリオは面白い」

「確かに」

「グループリーグではずっとリベロとしてプレーして、この試合ではリベロ、センターバック、右の中盤でプレーしている」

「マルケスほどではないけどロングパスも正確だし、ドリブルも妙に上手くて守備がいい」

「これは買うべしやな」

「守備でいえば、テベスがドリブルでペナルティーエリアに侵入したシーンがあったけど、それを追いかけるオソーリオは慌てず騒がず”どうせ中に切り替えすんやろ、ほれきた、はいご苦労さん”みたいな感じでボールを奪った」

「あの状態で、テベスが左足でシュートを打たないのを知ってた感じやな」

「サルシード、マルケスも含めて、ディフェンスにいい選手の多いメキシコだったけど、前線の能力不足に泣いた」

「前線が悪いと善戦止まりになりがちやからな」

「……さて、この結果、次はドイツ対アルゼンチンに決定した」

「アルゼンチンの側としては、果たして本当にリケルメが必要なのかという根本的な疑問が残る」

「それはいまさらな疑問やな」

「しかし、1試合に1本のフリーキックと1本のスルーパスだけの選手を120分ピッチに残す必要があるのかは疑問やろ」

「それで試合が決まればいいという判断やろ。そんなことをいまさら議論してもしょうがないから、こうなったらリケルメと一緒にどこまでも行くしかないで」

「まあそうやけどな」

「では、次にリケルメが爆発するかどうかを楽しみして」

「本日はこの辺で」

「また明日」



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