Espana vs Francia
06.06.27.martes
日時:2006年6月27日(火)
対戦:ワールドカップ16強 スペイン対フランス
結果:1−3
得点:1−0 28分 ビジャ(PK)
1−1 41分 リベリー
1−2 83分 ビエイラ
1−3 90分 ジダン
審判:ロベルト・ロセッティ(イタリア)
警告:ビエイラ、リベリー、ジダン(フランス)
プジョル(スペイン)

「色々と期待されてスペイン代表だったが上手く行かなかった」

「結局、ワールドカップ前からの問題は解決されず、それが仇となって敗れた」

「一言でいうとそうなる」

「とりあえず、試合はこういう形で始まった」

「うむ」

「これまでと比較すると、ルイス・ガルシアがラウールに、セナがセスクに代わっている」

「これは逆切れみたいな起用法なわけやな」

「そのプラスとマイナスは時間が経てば経つほど明らかになる」

「先制点はスペインで、28分にコーナーキックからパブロがPKを奪い、ビジャがこれを決めた」

「幸先は良かった」

「確かに」

「しかし、40分にはのような形から同点にされてしまう」

「チュニジア、サウジアラビア戦でも出ていたディフェンスラインの前の守備の甘さがもろに出ている」

「いや、この場合はそればかりとも言い切れない」

「そうかね。ビエイラはもろにラインの前でフリーになっているが」

「実はマケケレがボールを持つ前には、このようなパスが出されている」

「ふむ」

「ラウールが3人に囲まれたシャビ・アロンソにパス。アロンソが潰されてマケケレがボールを回収した」

「そうか」

「このミスは、シャビ・アロンソのミスともラウールのミスともいえる」

「これは厳しい場所に出したラウールのミスやろ」

「それが第一かもしれんが、ラウールはこういう展開を狙ってたと思うんやな。だからパスもダイレクトでトーレスに出せるようにやや前目に送っていた。シャビ・アロンソはそれを無理にコントロールしようとしてボールを失った」

「となるとシャビ・アロンソのミスか」

「というより、意志疎通のミスやな」

「ふむ」

「それで、試合は同点のまま進んで、83分にフランスが逆転する」

こんなフリーキックだった」

「ジダンのフリーキックをシャビ・アロンソがクリア。それがビエイラに渡ってゴールに入る」

「しかしなんだな」

「なんだ」

「これはフェルナンド・トーレスのミスらしいんやな」

「そうなのか?」

「試合中は気づかなかったけど、アラゴネスが試合後に、”我々は(コーナーキックなどでは)ゾーンで守りつつビエイラだけにはある選手をマンツーマンでつけていた。それなのに、失点の場面ではビエイラをフリーにしてしまった”と怒り気味に話していたわけよ」

「ほう」

「気になって確認してみると、そのある選手というのはトーレスで、確かにフリーキックでもコーナーキックでも彼がビエイラをマークしている」

「真面目さが見込まれたわけやな」

「そういうことらしい」

「それにしても、この得点でほとんど試合は終わってしまった」

「終わっていたけれど、90分にジダンがゴールを決めて本当に終わらせてしまった」

「あれは見事なゴールやった」

「始まりはこんな形だった」

「プジョルがセンターサークルのセスクにパス。前を向いたセスクはジダンとウィルトールに囲まれる」

「どこかで見た展開やな」

「セスクのパスはジダンに当たり、左のゴブに渡ってこのような形になる」

「そのあとはゴブからウィルトールにパスが出て、サイドを抜けるジダンにボールが渡る」

「ペナルティーエリアに入ったジダンは追いすがるプジョルを一発の切り返しでかわしてシュート」

「イケルの逆を突いて3点目が入る」

「いくら先手を取って攻めているといっても、プジョルとイケルを簡単にかわすジダンは凄い」

「凄いといえば最後のシュートも凄くて、赤線のようにファーに打つフェイクから無理矢理体を畳んでニアに打っている」

「そのせいでイケルは逆に飛んだわけやな」

「この”動きの逆に打つ”という技術はゴール前で重要な技術なので一読いただけると幸いかと」

「ふむ」

「この試合は、システムを1-4-3-3に変更してから初めての大きなテストだったけど、これまでの問題が一気に噴出した」

「まず、ロシア戦で見せたシャビ・アロンソの脇が空く問題は結局改善されなかった」

「その兆候は見えたけどな」

「どう改善するかと言えば、のようにラインを上げてそのスペースを潰すわけだが」

「そうすると今度は赤い点線で囲まれたスペースが空いてしまう」

「中盤がガラガラでプレッシャーもなにもかかっていないのに無理にラインを上げるから、形としては最初の失点のような感じで簡単に裏を取られることが多かった」

サウジ戦でもそこは心配やったけどな」

「最終的に詰めきれなかった」

「しかし、振り返ってみると、ウクライナ戦が痛かったと思うんやな」

「なんでや」

「4-0で勝った後、スペインのマスコミは、中盤の底にシャビ・アロンソを置いたルイスはバリエンテ(勇敢)であり、それがチーム機能させたとか、チームはバランスを手に入れたとか、果ては優勝もいけるとか、とにかくもの凄い勢いで代表を持ち上げたわけよ」

「そうやったな」

「実際にはそうじゃなくて、ウクライナ戦は盆と正月とクリスマスが一緒に来ただけで、代表が本当に機能しているかどうかを見るのは無理があった」

「まあな」

「それで、フランス戦の前も”今ならスペインの方が強い”と散々気炎を上げておきながら、負けたとたんにショボンとして”やっぱりいつもの歴史が”とか、以前からの問題を無視して”セナを外してセスクを入れたのは勇敢過ぎた”とか言い始める。この異常な振幅の激しさが代表に悪影響を及ぼしていると思うんだが」

「それはあれだ。論理ではなく感覚とノリで話すのがスペインの必殺技だからしゃあないんちゃうか」

「いわゆる民族性というやつかね」

「日本も人のことを言えんところがあるけどな」

「そうかね」

「まあ、それはさておき、この試合では以前から懸念された守備の他に攻撃面でも問題が噴出して、概念的にはのようになっていた」

「結局、後半に出てきたホアキンの個人技以外ではまともにチャンスをつくれなかった」

「トーレスが本当に必要かどうかも含めて検討が必要だと思う」

「スペインがチャンスを作れなかったのは、マケレレとビエイラの働きが大きいけどな」

「中でもマケレレは凄かった」

「もともとポジショニングと読みがいいのに加えて接近戦に自信があるからシャビ・アロンソやセスクよりもはるかに近い間合いで守ることができる。このおかげでスペインはパスコースを見つけ出すのに苦労したし、フランスの選手は楽に守ることができた」

「ビエイラは守備だけでなく、当たりの強さを生かしてスペインのボランチの間でボールをキープして攻撃に貢献した」

「組み立てを重視したスペインの中盤がフランスの中盤に破壊された形になった」

「悲しいことではあるが」

「まあ、スペインはチームを組み立ててる途中だったから、2年後のユーロに期待やで」

「それならいっそのこと外国人監督を呼んで欲しいけどな」

「なんでや」

「そろそろスペインの良さを出すだけじゃなくて、スペインに足りないものを補充する時期じゃないかと思うんよ。ならば、お隣のスコラーリのように外国人の方が向いていると思うわけやな」

「そうなるのはもう少し先のような気がするけどな」

「スペインの今後は、そんなところも注目ということで」

「本日はこの辺で」

「また明日」





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