Espana vs Tunes
06.06.19.lunes
日時:2006年6月19日(月)
対戦:ワールドカップF組 スペイン対チュニジア
結果:3−1
得点:0−1 8分 ムナリ
1−1 70分 ラウール
2−1 78分 トーレス
3−1 90分 トーレス(PK)
審判:カルロス・シモン(ブラジル)
警告:プジョル、セスク(スペイン)
アヤリ、トラベルシ、ジャイディ、ゲマムディア、ジャジリ、ムナリ(チュニジア)

「スペインがチュニジアに勝ち、決勝トーナメント進出を決めた」

「決めたな」

「この試合ではチュニジアに先制されて苦戦した」

「先制されて逆転したところに価値があるという話やけどな」

「うむ」

「まず最初の配置はのようになっていた」

「スペインは前の試合から変更なしやね」

「それで、チュニジアの対策は のようになっていた」

「シャビとシャビ・アロンソをゾーンマンツーでマークして、基本的に13番のブアジジがシャビを、20番のナムシがシャビ・アロンソを見るわけやな」

「しかし、両チームとも見事に左右非対称なわけだ」

「この場合は選手の位置よりも、その役割で全体を把握しろということだと思うぞ」

「で、前半のスペインはボールを支配しながらそれほどチャンスを作り出せなかった。それどころか、1点リードされてしまった」

「そこで、ルイス・アラゴネスはハーフタイムに修正を行う」

後半から、ルイス・ガルシアに代わってラウール、セナに代わってセスク・ファブレガスが入った」

「この時ラウールがはっきりとトップ下に入って、左に居たトーレスが中に入ったのはそれとして、最初の段階ではセスクはシャビ・アロンソと同じ中盤の低目の位置に置かれていた」

「そんな感じやったな」

「シャビとシャビ・アロンソがマンツーマン気味にマークされていたので、この2人を少し上げて、残ったスペースでセスクにゲームメイクをさせたかった、ということかね」

「多分。ついでに言えば、シャビを右から中に入れることでサイドにスペースを空け、そこをペルニアが使っていた」

「しかし、ここでセスクを使えるのが今のシステムのいいとこやな」

「どういうことや」

「いや。昔の1-4-2-3-1だとのような形でボランチを潰されるとまったく攻撃にならなかった。それが今は3枚入れられるから相手としても対応が難しい」

「ただし、この3人だと中盤の守備が相当薄いけどな」

「この日のチュニジアみたいにべったり引いてくれればその薄みを突かれる心配もそれほどない」

「まあそれはそうやけど」

「それで、アラゴネスは、56分にホアキンを入れてのような配置にする」

「ホアキンを右に開かせて相手を広げて攻めよう、ということかね」

「おそらく」

「この直後、57分にチュニジアのロジェ・ルメールは2人同時に代えた」

「左サイドバックを代えたのはイエローカードを受けていたアヤリがホアキンとマッチアップする危険を避けるためで、右の中盤に入ったゴドバヌは同じようにシャビをマークしていた」

「しかしあれだな」

「なんだ?」

「ロジェ・ルメールはフランス代表の時とは別人のように動くな」

「確かに」

「フランスの頃はベンチの前に置き物があるのかと思うくらい動かなかった彼が、怒鳴るわ騒ぐわ跳ねるわでえらいことになっていた」

「どちらが素なのかわからん人やな」

「アフリカに行って人が変わったのかね」

「そんなこともないと思うが」

「で、結局、ホアキンのサイドから得点が生まれた」

「70分、のような形からホアキンが中央へパス。トーレスがスルーしてセスクに渡る」

「セスクはそれをダイレクトでシュート、キーパーが弾いたところをラウールが決めた」

「誰よりも早くシュートに反応したラウールの才能が光った」

「それもそうやけど、あれはキーパーのミスもひどい」

「前に弾いたからか?」

「それもあるけど、そもそもセスクのシュートは遅かったからキャッチできる」

「そうかね」

「そうやで。あのシーンを良く見ると、ボールに届かなくて弾いたんじゃなくて、早く飛び過ぎて体がボールを追い越したから弾いている」

「身体能力が高すぎたわけやな」

「違うと思うぞ」

「それで、78分にはスペインが遂に逆転するわけやな」

こんな得点だった」

「トーレスが抜け出してセスクからラストパス。トラップ一発でキーパーをかわして右足のシュートを決めた」

「これもキーパーのミスが絡んでいて、ペナルティーエリアの外に出てクリアできないならエリア内でポジションを取ってシュートに備えていた方がいい」

「しかし、トーレスの動き、トラップ、その後のシュートともに見事だった」

「確かに」

「勢いに乗ったスペインは攻めつづけ、88分にはまたもトーレスがラインの裏に抜け出す」

「セスクのパスから抜け出してキーパーと一対一になるが、これは止められてしまう」

「おしかったな」

「おしいというか、トーレスのこのパターンはアトレチコで嫌というほど見慣れているので驚かない」

「しかし今のトーレスはいいぞ」

「確かに精神的に落ち着いていて、ファールに対して顔をしかめたり無駄に審判に食ってかかるシーンもない」

「やろ」

「果たして、このままどこまでいけるかというのは興味深い」

「それにしても、セスクがトーレスに出したパスは2本とも良かった」

「スペースを見つける目とそこにボールを送る能力はスペイン選手の中でも傑出している」

「アラゴネスは先発で使わんもんかね」

「どうやろ。最初から使うとしたらシャビの代わりに入るしかないんちゃうか」

「悩みどころやな」

「スペインの1−4−3−X系のシステムが微妙に登場したのは 去年のベルギー戦からやけど、ほとんど使われずにいて、ここに来て骨格が固まってきた」

「2試合で7得点。予選であれだけ点が取れなかったのが嘘みたいやな」

「ただ守備ではサイドチェンジで簡単に突破されたり、中盤で一度ボールをキープされるとなかなか取り返せなかったりと不安な面もある」

「その辺りがトーナメントまでにどのように変わっていくかが楽しみかね」

「といっても後1試合しかないけどな」

「では、スペインの今後に期待して」

「また明日」


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