Holanda vs Ivory Coast
06.06.16.viernes
日時:2006年6月16日(金)
対戦:ワールドカップD組 オランダ対コートジボアール
結果:2−1
得点:1−0 23分 ファン・ペルシ
2−0 27分 ファン・ニステルローイ
2−1 38分 バカリー・コネ
審判:オスカル・ルイス(コロンビア)
警告:ロッベン、マタイセン、ファン・ボメル、ブラールズ(オランダ)
ゾコラ、ドログバ、ボカ(コートジボアール)

「この試合では、オランダが勝ち、コートジボアールの敗退が決まった」

「コートジボアールは残念だった」

「うむ」

「アルゼンチンを相手にしても、オランダを相手にしても優位に立っていたのに2連敗」

「世の切なさやな」

「なんの足しにもならんかもしれんが、データで言えば、アルゼンチン戦がボール保持率で51%:49%、シュート数で13:9、コーナーキック数で6:3。オランダ戦では順番に、54%:46%、18:11、8:3。左の数字がコートジボアールや。」

「判定で言えば2連勝でもいいな」

「今日は、そんなコートジボアールが負けた理由を考えてみたいわけだ」

「うむ」

「まず、試合開始の配置だが、コートジボアールもオランダも1-4-3-3だった」

「オランダはいつもの通り、コートジボアールは1-4-2-3-1と1-4-3-3を併用していて、この日は後者だった」

「しかしオランダのプレーはひどかった」

「まあな」

「最初の5分を過ぎると、組み立てゼロでロングボールをウィングに蹴ってるだけ」

「問題はディフェンスと中盤のコネクションが壊れていることで、例えば、中盤でプレーしたスナイデルは前半45分の間で1本しか前方にパスを出していない」

「1本か?」

「確認した範囲ではそうや」

「そうか」

「オランダの状態を一言で表すとのようになっていて、中盤とディフェンスの間に見えない壁がある。それを超える方法は、サイドバックからウィングへのパスと、マタイセンからファン・ペルシへのロングパスが主で組み立てがほとんどない」

「一体どうしたんやろな?組み立てマニアがオランダの良いとこやのに」

「98年にビム・ヨンクを失って以来、中盤の底から広くパスを捌く選手がいない。2004年のユーロでもボランチの組み合わせで散々苦労していたけど、今回もそれは解決してないらしい」

「それで2点も取れたのが不思議や、という話なんやけどな」

「まず1点目は、こんな形から始まった」

「オーイヤーからファン・ニステルローイにパスが出て、それを右のファン・ペルシにさばく」

「センターバックのオーイヤーは、たまにいいゴロパスを出す。」

「名前もノリノリやしな」

「……それで、のようになった後、このような形でハイティンガがオーバーラップをかける」

こうなった後、中央にファン・ペルシが切れ込み、コロ・トゥレがそれを倒す」

「結局、フリーキックをファン・ペルシが自ら蹴って先制点を決める」

「流れは見事やな」

「確かに」

「この得点でのコートジボアールの問題は2つあって、1つは、フリーキックに対してキーパーが勝手読みをして一歩逆に動いたこと。もう1つは、のようにボランチが縦に入ったボールに対して反応が鈍く、ディフェンスラインとの間に大きな隙間を空けたことなんやな」

「ゾコラもエンドリも守備より攻撃に目が行く性格やしな」

「そして、オランダの2点目はこんな形から始まった」

「左から中央にドリブルしてきたコクがバックパス、それを受けたロベンは簡単にエブエをかわして加速。ペナルティーエリアの前に出る」

その後は、同じく前に出たファン・ボメルとパスを交換して、ファン・ニステルローイにスルーパス。ゴールが決まる」

「これも綺麗なゴールだった」

「しかし、ここでもコートジボアールの守備には問題があって、のようになっている」

「またゾコラとエンドリが戻っていない」

「この2人は誰かがボールを取り戻すのを期待して攻撃に備えている」

「おまけに左サイドを頑張って戻ったバカリー・コネがオフサイドラインを崩している」

「下がるべき人が下がらずに、下がってはいけない人が下がり過ぎる。非常に辛い事態に陥っている」

「しかし、この展開はアルゼンチン戦そっくりやな」

「そうやな」

「あの時は、やらんでもいいファールでフリーキックを渡して、リケルメのキックからクレスポに押し込まれた。その後、リケルメのスルーパスから失点して2-1で負けた」

「その辺りにコートジボアールの問題が集中している」

「攻撃の組み立てに関しては、32チーム中1番やのにもったいない」

「そこがアフリカンらしい」

「どういうことや」

「監督のアンリ・ミシェルの話だと、アフリカでは100回繰り返しても守備の技術は伝わらないそうだ」

「そうか」

「で、38分に1点差にしたコートジボアールは、61分にディンダンとヤピ・ヤポを入れる」

「これで、ピッチ上にウキウキな名前が揃ったわけだな」

「ん?」

「ヤピ・ヤポ・オー・イエーとくれば、なんとなくウキウキするやろ」

「いや、オー・イエーじゃなくてオーイヤーなんだが」

「似てるしええやろ」

「……それで、73分にはオランダ、コートジボアールが同時に選手を代える」

「両方システムが変わってるな」

「オランダは、1-4-4-2というか1-4-5-1のような形で、コートジボアールは1-4-2-3-1になっている」

「オランダがコートジボアールに押し切られた形やな」

「最後の15分は圧倒的にコートジボアールが攻めるが、得点は動かずタイムアップ。オランダのトーナメント進出が決まるとともに、コートジボアールの敗退が決まった」

「攻撃の組み立てに関しては、1番いいチームだっただけに残念やけどな」

「確かにヤヤ・トゥレとゾコラの組み合わせをもうちょっと見たかった」

「思うんだが、ジーコがこういうチームの監督をしたら面白いんちゃうか?」

「なんでや?」

「いや。守備の細かいことを言わずに攻撃に勢いをつけるのがジーコの得意技やろ。このチームにはピッタリちゃうかと思ってな」

「まあ面白いかもしれんが、ファンタジーやな」

「まあな」

「ということで、本日はこの辺で」

「また明日」



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