England vs Sweden
06.06.20.martes
日時:2006年6月20日(火)
対戦:ワールドカップB組 イングランド対スウェーデン
結果:2−2
得点:0−1 34分 ジョー・コール
1−1 51分 アルバック
2−1 85分 ジョー・コール
2−2 90分 ラーション
審判:マッシモ・ブサカ(スイス)
警告:ハーグリーブス(イングランド)
アレクサンデルション、リュングベリ(スウェーデン)

「イングランドとスウェーデンは2-2の引き分けで決勝トーナメントへ進んだ」

「次は、1位のイングランドがエクアドルと、スウェーデンはドイツと対戦する」

「スウェーデンとドイツは楽しみやな」

「やな」

「それで、この試合では開始早々オーウェンが怪我で交代した」

「あれはひどかった」

「ちょっと無理な体勢からパスを出して、股裂きのような形で足を滑らせたんやけど……」

「滑った右足のスパイクが芝に引っかかったのか、膝が内側に入ってしまった」

「あの体勢になると、よく前十字靭帯を切るんやな」

「そんなに重症じゃないといいけど」

「これでオーウェンが下がり、クラウチが登場した」

「イエローカードを受けると次の試合で出場停止になるクラウチとジェラードは温存されていたわけだが仕方がない」

「それで、配置はこうなる」

「イングランドの中盤はこの方がバランスが良くて、 ハーグリーブスがディフェンスラインの前をカバーしてランパードが前に出るという役割がはっきりする」

「普段は こんな感じやけど、ランパードもジェラードも前に出たいのに互いにバランスを気遣ってあまりうまくいかない」

「だからこの試合の方がいいけど、そうなるとジェラードを使えないという話になる」

「それはさすがに勿体無い」

「この2人を一度に使う方法はおそらく1つしかなくて、それは 69分の交代の後に現れる」

「1-4-1-4-1やな」

「これならランパードもジェラードも心置きなく上がれる」

「しかし、これではルーニーの居場所がない」

「ならば これでいいという話だが」

「しかし、クラウチは今のイングランドにとって意外と重要なんやな」

「うむ」

「イングランドが前にボールを運ぶパターンは主に2種類あって、メインは中央からサイドのジョー・コールにさばいて彼が持ち込むパターン」

「もう1つはクラウチにボールを当てる。いわゆるポストプレーがある」

「この試合の前半、クラウチは組み立てと攻撃でボールを受けたのが12回。そのうち10回を味方につないでいる」

「十分な働きやな」

「十分というか見事な働きやで。失った2回も50mくらいのロングボールやったしな」

「ぼーっとしてるようでその辺はきっちりしてるねんな」

「ぼーっとして見えるのはいつも開いている口のせいだと思うが」

「かもしれん」

「イングランドはバックラインの組み立て能力が低いのでトリニダード・トバゴ戦のようにべったり引かれると手がなくなる。その時のためにもクラウチは置いておきたい」

「そうは言っても、ジェラード、ランパード、ルーニー、クラウチの中から1人外せといわれると、やはりクラウチという話になるんちゃうか?」

「確かにルーニーが本調子ならそうだけど、今の調子なら後半から出した方が活躍する」

「とは言っても無理をして代表に合流したルーニーとしてがクラウチの控えという立場に我慢できるとは思えんが」

「性格的にも無理やろな」

「この試合でも、交代させられた後、脱いだスパイクを芝生に投げつけよったからな」

「ありゃいかん。スパイクへの愛が感じられない」

「ジーコに説教に行ってもらわなあかん」

「なんでジーコなんや?」

「ジーコは両親から初めてスパイクを買ってもらったのが一番の思い出やねん。それはそれは大事に履いてたらしいで」

「そうか」

「とにかく、イングランドはハーグリーブスが入った方がうまくいくので今後のエリクションの選択が興味深い」

「うむ」

「それで、うまくいっていたイングランドがなぜ2点も取られたかという話なわけだが」

「それはセットプレーなわけやな」

「後半のスウェーデンはコーナーキックからニアポスト側の小さいエリアの角を狙って成功した」

「最初の得点は こんな形から生まれた」

「アルバックがロールアウトしてニアでヘディング。ボールはコールの頭に触ってゴールに飛び込んだ」

「この時、アルバックのマークはクラウチなんやな」

「それなのにゴールが決まった後の配置はこうなっている」

「どう考えても離れ過ぎやな」

「ここでは本当にボーっとしてしまったという話や」

「そのすぐ後に今度は逆サイドのコーナーから同じような形でバーを叩かれる」

「まったく一緒のパターンやな」

「この原因はベッカムを置く場所にある」

「うむ」

「セットプレーの特集コーナーにある”コーナーキックへの守備”という項目を読んでいただくとわかるように、小さいエリアのニアサイド側に1人選手を置くチームがほとんどやけど、その選手は小さいエリアの縦のラインに近い位置にいる」

「この場合でいうと、 の青い楕円の位置やな」

「ところがベッカムはもっと内側の赤い楕円の位置にいるから塗りつぶされた場所が空く」

「これは監督の指示なわけだが」

「赤い方がゴールに近い場所をカバーできるけど、スウェーデンはその裏を突いた」

「コーナーキックの守備は何をやっても一長一短やけど、エリクソンがベッカムの位置を変えるかどうかも注目したい」

「という辺りで」

「本日はこのへんで」

「また明日」



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