Espanyol vs Murcia
04.05.23.domingo
日時: スペインリーグ第38節 2004年5月23日(日)
対戦: エスパニョール vs ムルシア
結果: 2−0
得点: 1−0 71分 タムード
2−0 79分 ロポ
審判: カルロス・メヒア・ダビラ(マドリー)
退場: ダドゥカヌ(81分、エスパニョール、黄色二枚)
警告: トリチェッリ、デ・ラ・ペーニャ、モラレス(エスパニョール)
クアドラド、ヘンセン、キンタナ(ムルシア)

エスパニョールは、勝てば他のチーム、セルタ、バジャドリーの結果に関わらず一部残留が決まる試合。勝利を義務付けられたペリコス(インコ)はキックオフの笛と共に全力で攻めに攻めた。

特筆すべきはハジ、マキシ、モラレスの3人。基本的にはマキシは大きく右サイドに開き、ハジは中央、フレッドソンとマキシの間に位置し前線と中盤を繋ぐ、のではあるが、ハジが右に出ればマキシがその裏を守り、マキシが前方に飛びっぱなしになればハジが後ろを支え、2人して必死で中盤をカバーしていた。特に敵のカウンターに対し、フレッドソンの横に矢のように戻ってきてはそのままの勢いでタックルを炸裂させるマキシの運動量は人の限界に近い。
前半、エスパニョールのシステムはなんとも表現のし難いものであった。
ご覧のように左サイドに誰もいない。右サイドにハジ、マキシが固まり、デ・ラ・ペーニャが中央に入る関係で左サイドはがらがら、ウォメが上がる以外、誰もその空間を利用する人がいない。
これは意図的な行動なのか、試合の流れでこうなってしまったのか、微妙なところだが、後半開始からハジを大きく左に出し、左右のバランスを取ってきたところを見ると、ハジがトップ下、デ・ラ・ペーニャが左に開く予定だったのではないかと想像される。

この試合はとにかく恐ろしい勢いでシステムが変わった。
まず46分、上に述べた理由によりハジを左に、デ・ラ・ペーニャを中に。57分にはツートップに変更すべくマキシをラドゥカヌに。この交代で中盤が薄くなり、トップに入れたはずのラドゥカヌが敵の左サイド、マシエルによって後ろに引っ張られる点を改善するためにトリチェッリをベラマサンに変更、左ボランチのモラレスを右サイドバックに、左サイドを務めていたハジを左ボランチへ、右のトップだったラドゥカヌを左のトップに、最後に空いた右サイドにベラマサンを入れた。
書いているだけで頭が混乱してくる変更だが、ピッチ上でもやはり混乱は見られた。
69分、ムルシアフォワード、ルイス・ガルシアのシュートがクロスバーを叩いた。
これは、モラレスの裏をカバーする為にサイドに出たフレッドソンの後をカバーすべきハジの戻りが遅れ、ルイス・ガルシアをフリーにした結果である。
ディフェンス面でのマイナスが多い交代であったが、そのプラスの側面も存分に発揮された。
ベラマサンのクロスからラドゥカノのシュートがポストを叩き、半泣きで悔しがった直後の71分、センターライン近くでハジがフアンマからボールを奪い素早くデ・ラ・ペーニャにパス、中央へドリブルするペーニャに反応したベラマサンは右サイドから斜めに走り込みパスを受けた後、中央で潰れながら右へ動くペーニャにボールを戻す、戻ったボールはダイレクトで右へ開いたタムードへ、縦へ運ばれ、キーパーエリア右外、角度の無い場所で思いっきり叩かれたボールはキーパーの左足内側を抜けてゴールに吸い込まれた。
絶叫渦巻くオリンピックスタジアムを、脱いだユニフォームを固く握り締め、体を真っ赤に染めたタムードがこれもまた絶叫と共に走り回る。ルイス・フェルナンデスはピッチに乱入し、両膝で滑り込みガッツポーズ、近づいて来たハジを抱きしめ地面に倒れ込む。
その後はボールボーイからジャーナリストまでがタムードのもとに駆け寄り大騒ぎとなった。

興奮覚めやらぬ中、試合の再開と共にハジに代えてドモローを投入。システムの変更は続く。ドモローを右サイドバックへ、モラレスを左ボランチに戻した。リードを奪った今、中央に穴を空ける必要はない。
これが最後の変更かと思われたが、ロポが2点目を決め、エスパニョールの残留が濃厚となった直後の81分、ラドゥカヌが24分間で2枚目のイエローカードをもらい退場。35分で5回目の変化が訪れた。

その後はさしたる事件もなく試合終了。
セルタ、バジャドリーの降格が決まった。

32試合もの間、降格圏を彷徨ったエスパニョール。そこから救い出したルイス・フェルナンデスの功績は非常に大きい。

今のリーガこれにてお終い。
来シーズン、の前に、ユーロ2004を楽しみに待ちましょう。

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